雑草の言葉

収穫されずに冬を迎える柿

2022/12/23
一寸日常生活 8
 秋の日本の田舎に見られる典型的な風景の一つに、実がたわわに実った柿の木があります。
 それらの多くの実は採られぬままに、冬を迎えます。収穫されなかった実は、鳥などの野生動物に食べられるか、地面に落ちてしまいますが、雪が積もる頃まで落ちずに木の枝にしがみついている実も多々あります。
柿2022ー1高田杉屋
 隣町にて:しぶとく木にしがみ付いて残っている柿の実
  ここから、実の残っている柿の木の写真を撮り始めました。


 昨日、12月22日は冬至でした。この日、隣町からの帰り道、裏道を通り、柿の木を観ながら帰ってきました。我が家の柿の木のように、収穫し尽くして、実が残っていない柿の木もありましたが、沢山の実を木の枝につけたままの柿の木が次から次へと現れました。 3日ほど前の12月19日は、全国的にも大雪でしたが、葉が全部落ちてしまっても、雪の中で、実を沢山つけている柿の木が沢山ありました。よくもまあ、こんなに沢山の柿の実を収穫せずに、朽ちていくのを放っておくものだ・・・勿体ない。でも、人手も足りないのでしょう。

 柿を出荷している農家なら沢山の柿の木があって当然ですが、柿農家でなくとも・・・農家でさえなくとも、田舎の家の庭先や、原っぱ、田畑の端や道端には、そこここに柿の木が沢山あります。

柿2022冬至−4
 農道沿いに並んだ柿の木・・柿農家の柿の木でしょうか? 

 特に手入れしたり、肥料をやらずとも、こんなに沢山の美味しい大きな実がなる果物はなかなかないでしょう。
自然農法の似合う果樹】2022/12/05  
柿2022冬至−7柿畑け
これは明らかに柿農家の柿畑でしょう
 ・・それでも収穫されずに沢山の実が木に残っています。


 収穫されぬまま落ちてしまう柿の実がどのくらいあるか知りたいものですが、調査するのは大変です。そんなデータはきっとないでしょう。

 大量に地面に落ちて朽ちる柿は、非常に勿体なく感じますが、ただ無駄なだけではありません。地面に落ちて、また来年の柿の実の堆肥となるのです。

 渋柿は、アルコール等にさわして甘くなりますが、干し柿にすれば、長持ちします。冷凍保存しなくとも、春先までは腐らずに長持ちするでしょう。作物が実らない冬場の保存食になるのです。
柿2022冬至−8
ビニールハウス前の柿の木・・倒れないように棒で支えてあるのでしょうか?

 常々思っていることは、この柿が、食糧不足の時の備蓄、保険になると言う事です。将来起こるであろう食糧危機は、悲惨なことになるでしょう。それを柿だけでなんとかなる筈もありませんが、毎年人に食べられぬまま地面に落ちて土に帰ってしまっていた柿の実は、来たる食糧不足を少しでも緩和してくれるでしょう。冬場に柿で空腹を満たし、救われる人も沢山現れる事でしょう。
柿2022冬至−9
 民家の前の柿の木も、収穫されずに残っているのが多いのです。

 隣町からの帰り道、10kmほどの裏道の道沿いに、
 実が付いて残ったままの柿の木が、
 ここに掲載した写真の何倍、何十倍も観られました。

 食糧不足に備えて、柿の木ならずとも、あまり手入れせずに、食い出のある実がたくさん実る果物の木を庭先に植えておくべきだと考えています。
  「花より団子」
 柿2022冬至ー5 
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Comments 8

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guyver1092

今、無駄になっても

 今この瞬間無駄であっても、木さえ残っていればいざというときに命をつなぐ最後の命綱になりますね。
 古代中国の王朝交代は、食料不足による人口崩壊の一つの側面だとか。古代中国が何度も交代したのに、文明崩壊に至らなかったのは、農地がかろうじて確保できたからだそうです。

2022/12/25 (Sun) 12:57
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 今、無駄になっても

 おっしゃる通り、木さえ残っていればいざという時の命綱ですね。
以前のguyver1092 さんのコメントのように、柿の葉が樹木の下に落ちたまま放っておくと、
病原菌は罹病落葉中で菌糸の塊で越冬する らしいので要注意ですが、
病原菌がついていなければ、柿の実は、当然ながら、柿の実に必要な元素を全て含んでいるわけですから、
柿に適した非常にいい肥料ですね。
私も、柿を剥いた皮なども出来るだけ柿の木の下に戻すようにしています。

>文明崩壊に至らなかったのは、農地がかろうじて確保できたからだそうです。

なるほど、新たな知見です。有難う御座います。

2022/12/25 (Sun) 18:47

柿餅

「泉光院 江戸旅日記」
山伏が見た江戸期庶民のくらし 石川英輔著
にこんな箇所があります。

1816年(文化13年)今市で<煎粉餅>のようなものが出たので尋ねたところーー吊るし柿の皮を臼にてよくつき、大麦の粉をつき交ぜたるもの也という。甘味あり、よろしき味也ーー。今作ってもうまそうである。

泉光院はその出身から薩摩菓子であろう餅米で作る<煎粉餅>を食べていたと思われます。
今市は干し柿で作る「柿餅」が名物菓子のようですが、子どもの頃家庭で食べたという方の「上新粉と混ぜる柿餅」は作れそうです。

雪景色に木に残っているたくさんの渋柿、天然吊るし柿にはなりませんが、そちらの道の駅でできたての「柿餅」が並べてあったら食べてみたい気がします。

2022/12/27 (Tue) 14:08
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 柿餅

さんも石川英輔読んでいたんですね!
私は彼の著書の大ファンで、親近感が湧きます。
彼の大江戸〇〇事情シリーズが、大好きで手に入るものは片っ端から購入して読みました。
購入した本は文庫本が多いのですが、挿絵が江戸時代の浮世絵からとったもので、文庫本では挿絵が小さいので、
挿絵の大きな単行本の方がいいです。古本でしか手に入らないものも多く、単行本でも安いです。
でもご紹介の「泉光院 江戸旅日記」は、読んだ事が無いばかりか、その存在すら知りませんでした。
機会があれば手に入れて読んでみようと思います。

柿餅もぜひ食べてみたいですね。干し柿は毎年作っていますので、それを使って柿餅も自分で作れそうです。
美味しく出来るかどうかは分かりませんが。

2022/12/28 (Wed) 00:05

山伏の見た農村

修験者の泉光院が旅した200年ぐらい前の柿も、保存の工夫で甘味として重宝されたのでしょうか。
泉光院は会津も通っていました。
「米沢から塩川を通って葵村(河沼郡会津坂下町青木?)泊。立木観音に参拝して、柳津の虚空蔵に着く、、。松平家二十三万石の会津城下へ出た。城は大きく二千軒ばかりの大城下町だが、貧家多し、、。」

2022/12/29 (Thu) 07:17
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 山伏の見た農村

江戸時代は、干し柿以外にこんなに甘い食べ物ってほとんど無かったのではないでしょうか?
かなり重宝されたでしょうね。
保存を工夫すれば、どのくらい持ったのでしょうかね?翌年の夏ぐらいまで持ったら凄いですね。

>「米沢から塩川を通って葵村(河沼郡会津坂下町青木?)泊。立木観音に参拝して、柳津の虚空蔵に着く

出てくる地名がみんな身近な地名です。石川英輔さんがこんなことを書いていたんですね!?

>城は大きく二千軒ばかりの大城下町だが、貧家多し

江戸時代の会津若松は栄えていたイメージですが、貧家が多かったんでしょうかね?

2022/12/29 (Thu) 23:37

城下町と貧家

>江戸時代の会津若松は栄えていたイメージですが、貧家が多かったんでしょうかね?
泉光院が歩いたのは表街道ではなく小さな村落が多かったそうですが、城の大きさと貧家は対象的ですね。幕末の会津世直一揆のように会津藩支配下では農民の不満もあったのでは?

2022/12/31 (Sat) 08:59
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 城下町と貧家

>幕末の会津世直一揆のように会津藩支配下では農民の不満もあったのでは?

世直し一揆が会津でもあっらのですか!
私は、そんな一揆があったことも知りませんでした。

さんは歴史にかなりお詳しいですね!

一方、一揆を起こす百姓たちは、一揆を起こせるくらいの余裕があったとも書物で読んだことがあります。
福島県は、明治や大正時代までは、会津が一番栄えていたようですが、貧農も多かったのでしょうか?

2022/12/31 (Sat) 16:19
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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