子供は大好き、サイフォンポンプ
〜電動化の必要は無かった!〜

子供の頃、給油ポンプが面白いとは思いませんでしたか?水が、自らより高いところに一旦上って行ってから、低いところに落ちてくるのです。
小学校のある程度の学年になって、給油を任せられたとき、楽しみながら給油をした記憶があります。多くの子供がそうだったんじゃ無いでしょうか?
しかし、最初はどうすればいいのかわからなくて戸惑いました。灯油を吸い上げるポンプと弁の連動の仕組みがわからなかったからです。最初に手動でポンプを押して灯油を汲んで、ポンプの中が液体で満たされれば、後はサイフォンの原理で自動で汲み上げられて灯油を入れられるのに、上手くいかずに何度も繰り返し手で押して灯油を汲み上げました。
液体は流動的で形は変わりやすいけど、引っ張っても体積は変わらないと言う性質があるからこそのサイフォンの原理です。「サイフォン」と言う言葉こそ知りませんでしたが、弁とポンプがついていないホースだけのサイフォンは、小学校に入る以前の幼児の頃から慣れ親しんでおりました。
父とお風呂に入って、父がホースで浴槽の中のお湯を、サイフォンの原理で浴槽の外に流す方法を教えてくれたからです。石鹸をつけて洗った後の頭を、かなり低くして、ホースのサイフォンのお湯ですすいだ記憶があります。しばらく病みつきになってお風呂に入る度にやっていました。
お風呂のホースのサイフォンの場合は、ホースの中を水(お湯)で満たして、片方の口をお風呂の中に入れたまま、水が逆流しないように、もう片方の口に親指を入れて押さえて、外に出して、お風呂の水面よりも低い位置にすれば、お湯はサイフォンの原理で流れ出ます。その状態をポンプと弁を用いて行うのが給油ポンプです。
エネルギーの投入無しで、浴槽を跨いでお湯を外に出せるのです。幼い子供が夢中にならないわけがありません。
こんなに素敵なサイフォンがあるのに、乾電池を入れて使うサイフォンも、いつの頃からか売られていました。件の「文明の利器」好きな親戚の家では実際に使っていました。
私自身は乾電池式の給油ポンプを、一生使うことはないだろうと思っていましたが、数年前にその親戚の家に呼ばれて、ちょっと高いところにあるタンクに電池式給油ポンプで給油するのを手伝った事があります。親戚の家には電動式の給油ポンプしか無かったのです。そして、体力のない彼は、高いとことにあるタンクに灯油を入れるのが困難だったからです。乾電池式の給油ポンプを使ってみたら、結構不便で使いづらく、結局は乾電池式ポンプを使わないで、灯油の入ったポリタンクを持ち上げて、脚立に登って直接ポリタンクから灯油をタンクに注ぎ入れました。その家には、ポリタンクの、灯油の注ぎ口に付ける給油ノズルも無く、電動式の「文明の利器」しかなかったのです。

灯油の量が減って、サイフォンポンプが使えなくなったら、
ポリタンの注ぎ口に補助の給油ノズルを付け替えて
ポリタンクを持ち上げて直接灯油を入れる。
サイフォン式の面白い給油ポンプに比べ、電動の給油ポンプなんて面白くも何ともありません。
こういう資源の浪費と汚染物質を出す(乾電池の中味は結構な毒ですからね。)製品は作って欲しくはないんだけれど、需要があるんでしょうね。(・・というか、需要と思わされただけでしょう。)体力のないお年寄りなどには必要だ・・・と言う人もいるんでしょうけれど、労力なのは、灯油の入ったポリタンクを運ぶときであって、ポンプで灯油をタンクに入れる作業自体は、電動でも手動でも大した労力にならず、そんなに違いは無いのです。(電動の方が重くて電池を入れなければならないだけ面倒かも・・)「面白さ」が違うだけです(笑)
子供は大好き、手動のサイフォン給油ポンプ



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