雑草の言葉

空飛ぶ車でまた大きな一歩・・

2023/03/23
資源・エネルギー 16
 TVニュースで、「空飛ぶクルマ」の実用化に向け、国などの協議会が運用の基本的な考え方の案をまとめた云々といった内容を流していました。
空飛ぶ車その3

 これでまた、人類は新たな科学技術の進歩の大きな一歩を踏み出した・・などとは到底思えません。
 逆に、これでまた、文明崩壊を加速する新たな領域に足を踏み入れてしまった・・と暗雲たる気持ちになりました。

 安全性や事故のリスク、騒音の問題なども指摘されています。それらも大きな問題ですが、ここでは資源の枯渇問題とそれに伴う環境破壊の問題に絞ります。私にはそれが最大の懸念です。
 ヘリコプターのように、運転免許を得るのにある程度高い敷居があり、災害救助等での特別な利用に限定されているのならばまだいいでしょう。しかし、「空飛ぶ自動車」は、自動運転化されて、自家用車のような「自家用空飛ぶ乗用車」を目指しているようです。とんでも無い事だと思います。そんなことに湯水の如く使うエネルギーと資材があるのでしょうか?とんでもない資源の浪費、愚挙です。

 重力加速度に逆らって空に浮いているだけで、大量のエネルギーを必要とします。
 私は自動車などのメカニズムに関してはかなり疎いのですが、1点、自動車と比べてみます。
 ネットに『0-100km/h加速』というのが載っていました。停車した状態からフルで加速し、時速100kmに到達するまでの時間のことです。
 一般の普通車で、10秒前後が目安だそうです。日本車の市販されているスーパーカーで最も早いもので3秒ほどです。地球の重力加速度は 
9.8m/s^2 ですから、3秒で
9.8m/s^2 ×3s=29.4m /s≒105km/h 
すなわち、自由落下では、空気抵抗を考えなければ3秒ほどで時速100kmに到達します。つまり、空飛ぶ車を空に浮かせておくには、日本最加速性能のスーパーカー並みの加速の馬力が必要です。
 自動車で平地ならば、時速100kmに達した後は、空気抵抗などに対するエネルギー分を補えば、慣性で速度を維持できますが、空飛ぶ車は、浮いている間中、地球の重力加速度に逆らって浮いている分のエネルギーの投入が必要になります。(羽とかついている場合はまた違った計算になるかも知れませんが、その辺はわかりません。)
 ヘリコプターの燃費を調べてみると、軽量小型ヘリコプターで3km/ℓ くらいです。空飛ぶ車の燃費は、ヘリコプターよりは良いとしても、10km/ℓはいかないでしょう。大型トラックの燃費くらいになるのではないでしょうか?
 空飛ぶ自動車は電動だから石油を使わない・・・という議論にはなりません。この計算は、ガソリン換算のエネルギー使用量の計算です。電気エネルギーも火力なら石油を燃やして発電しますし、そもそも電気エネルギーも無尽蔵なはずはありません。それどころか、供給量は石油にも全く及ばず、かなり逼迫しています。将来的にも期待に反し、供給量はそれほど増えないでしょう。それに、蓄電池の供給、環境汚染の問題もあります。さらに安全性と耐久性を備えた貴重な軽量素材の供給問題もあります。
空飛ぶ車その2

 例えば中国。かつて〜20世紀後半〜中国の都市では、広い道を沢山の自転車が走っていました。その映像は私には好ましい情景に思えましたが、一方、この自転車が自家用車に入れ替わったら、資源の枯渇と環境汚染が酷くなるだろう・・と心配していました。案の定、21世紀になって、問題は顕著化してきました。この自家用車が、さらに空飛ぶ自家用飛行機に入れ替わったら、さらに深刻な問題になるでしょう。・・と、いうよりも、もう破局のレベルじゃあないでしょうか?
 こんなおバカな資源の浪費をしていれば、さらに世界は文明崩壊に大きな一歩を踏み入れてしまうのです。
にほんブログ村 環境ブログ 地球環境へ
にほんブログ村 
関連記事

Comments 16

There are no comments yet.

爽風上々

朝ドラでも

暇な隠居はテレビの朝ドラも毎日見ていますが、このところ「空飛ぶクルマ」の開発に話が進み、「夢の技術」に取り組むところで終了となるようです。
まだ空に飛びあがる段階で様々なハードルが出て来てということですが、もうハードルだらけであるのは間違いないことです。
ドローンが思いのほか広がってきたのでその延長で人も乗れるのではないかと思ったのでしょうが、とんでもない話です。
空を飛ぶということに憧れるのは本性なのでしょうが、それでもパラグライダーなど自然の上昇気流を利用して飛ぶのはまだ許せるものですが、エネルギーを撒き散らして飛ぼうというのは論外です。
どうもこれだけエネルギー危機を感じさせる状況になっているのに、エネルギーを浪費しないということに考えが及ばないというのはこの数十年のエネルギー漬けの思考が骨身までしみ込んでしまっているのでしょう。
まあ、もうすぐ皆気が付くと思いますが。

2023/03/24 (Fri) 07:08
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 朝ドラでも

 朝ドラとは、NHKの連続テレビ小説ですね?
私も何度か目にして、日本の工業を支えている中小企業の町工場同士が連帯して、生き残って行こうとする、現代の日本の状況、社会問題を反映した、なかなかいい内容のドラマかな・・と思っていましたが、
>「空飛ぶクルマ」の開発に話が進み、「夢の技術」に取り組むところで終了
ですか!?何だか脱力です。爽風上々さんも、がっかりされたのではないでしょうか?
作者や脚本家が、経団連とか大阪万博に忖度しておもねたか、もっと単純に、現在流行りの話題の新技術に、疑いなく素晴らしいと思って、問題点がよく見えなかったのでしょうね。

>もうハードルだらけであるのは間違いないことです。

その通りだと思いますが、作家も脚本家も「空飛ぶ車」に肯定的のようですから、ドラマの中でも困難なハードルが出てくるのでしょうけれど、実際のハードルよりは遥かに低く、乗り越えられるような設定になっているのではないでしょうか?

>これだけエネルギー危機を感じさせる状況になっているのに、エネルギーを浪費しないということに考えが及ばないというのはこの数十年のエネルギー漬けの思考が骨身までしみ込んでしまっているのでしょう。

全くおっしゃる通りです。化石燃料を使わなくても、湯水の如く使える代替エネルギー、電気エネルギーが有り余るほど作り出せると思っている輩が多過ぎますね。

>もうすぐ皆気が付くと思いますが。

もうすぐ気がつきますか?取り返しのつかない破局が始まってからでは遅いのですが・・・

爽風上々さんのところのひと月前ほどの記事【「空飛ぶクルマ」なんて本当に実用化できると思っているの。】
https://sohujojo.hatenablog.com/entry/2023/02/23/060000 も参考になりました。有難うございます。

2023/03/24 (Fri) 19:57

爽風上々

エネルギー認識

多くの人々が正確なエネルギー認識をするなどということにはならないでしょうが、少しはマシになっていくかもしれません。
それは図らずも起きたウクライナ戦争によりロシア産ガスや石油が欧米に入らなくなったことによる主にヨーロッパのエネルギー危機によるものです。
これまで風力発電などで賄えるようなふりをして火力発電や原発(ドイツは)を廃止できるような政策を取ってきたヨーロッパ各国が実際はまったく不可能であることを露呈してしまいました。
日本でもその余波でエネルギー価格が高騰、太陽光発電などは何の役にも立たず賦課金を稼がせてるだけだということがバレてきたと思います。
やはりこれだけ自分のふところに関わってくると少しはエネルギー認識も変わるのではないかと、まあかなりのところは希望的観測なんですが。

なお、例のドラマはもうあと1週間しかないはずなのでもう大した展開はありそうもないでしょう。
夢は夢のままといったところでしょうか。
まあ勝手に夢を見るだけならどうでもいいことなんですが、そこに金が投入されしかも税金からということもあるのではとても問題なしとは言えないことです。
大阪の万博?本当に飛ばすつもりなんでしょうか。

2023/03/24 (Fri) 20:54

☘雑草Z☘

Re: エネルギー認識

 確かにウクライナ戦争で、エネルギー危機はかなり認識されましたが、政府も企業も「新エネルギー」と言う妄想を振り撒いています。
電気エネルギーも水素エネルギーも2次、3次のエネルギーであり、新たにエネルギーを生み出している訳ではない・・と言うことが伏せられています。それは詐欺的レベルでしょう。

>太陽光発電などは何の役にも立たず賦課金を稼がせてるだけだということがバレてきたと思います。

これはしっかり曝露すべきですね。太陽光発電が「エコ」で環境問題、エネルギー問題を解決する方策だと言っている人のなんと多い事か!

>大阪の万博?本当に飛ばすつもりなんでしょうか。

私も大阪万博には興味がありませんが(必要ない・・・と言う意味では興味関心がありますが)今回の記事を書くにあたり、調べてみると、空飛ぶ車もかなり軽量化されて技術は進んでいることを確認しました。日本製ではありませんが、既に1tを遥かに下回る重量200kgほどの空飛ぶ車が開発されてテストフライトされています。50ccカー並みの重量で、驚きです。よくもこんなに軽量小型化されたものです。
 しかし一方「一人乗り」だそうで、災害救助には使えませんし、無人で十分かとも思いました。それにこれは自動車というよりもヘリコプターに近いと思います。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230314/k10014008001000.html
大阪万博でも出来れば日本製を飛ばすんでしょうけれど、あくまでデモンストレーションレベルで、実用的なタクシー代わりとかでは使えないでしょう。
やはり「オモチャ」でしょうか?事故を起こさなければいいのですが・・。

2023/03/25 (Sat) 07:36

たっきー

おはようございます

空飛ぶクルマなんてスゴイと一瞬思いましたが、やっぱりそうですよね・・・

お天道様に唾吐く行為だったんですね、おかしいと思ってました


天ぷらまんじゅうに限らず、信州伊那谷と会津とは、似た文化があるようですね

高遠から会津に渡った保科正之公の影響か多いのでは無いかと、根拠はありませんが思っています

2023/03/26 (Sun) 07:35

爽風上々

万博商用飛行?

ご紹介の万博に向けた試験飛行とやらのニュースを見てみましたが、何とか人が一人乗ることのできるおもちゃのようなものですね。
飛びあがるのがやっとで重量制限も厳しいものでしょう。
万博での「商用飛行」なんて言っていますが、金を取って少し飛び上がるまで乗せて降ろすだけでも立派な「観光運行」ですので、まあ「商用」に間違いはないということでしょう。
しかも運転はどうやらドローンと一緒でリモコンで視認範囲だけの飛行のようです。
しかし人が乗るとなれば車体強度はかなり上げなければならないはずですが、それで重量が増えればますます体重制限が低くなりそうです。

さて、たっきー様。
日本の各地でかなり離れたところで相互に似通った文化がある場合に、江戸時代の幕藩体制で藩主の国替えが影響したということは結構多いようですよ。
臣下の武士はもちろん同道するわけですし、懇意の商人も連れて行ったという例もあるかもしれません。
まあ天ぷら饅頭はどうかは知りませんが。
しかし座光寺饅頭の天婦羅は昔懐かしいものです。

2023/03/26 (Sun) 08:03

guyver1092

認識がありませんでした

 雑草Zさんも、爽風上々さんもご存じだったようですが、私は認識していませんでした。
 おっしゃる様に必要な燃料コストを考えると、愚かな技術の利用方法と感じます。
 加えてネットで少し検索してみました。小型のものでサイズ3m四方という大きさを考えれば、日本で運用が可能か疑問です。安全を考えれば、発着する場所には周囲にそれなりの面積が必要でしょうから、運用できる場所は限られると考えます。自家用車の代わりに空飛ぶ自動車という選択は、事実上不可能でしょう。
 ついでに、ジャンボジェットの二酸化炭素排出量を検索してみましたが、距離によっては乗用車よりも距離当たりの排出量が少ない場合もあるようです。しかし、空飛ぶ自動車は航続距離とか、定員を考えると、どのような条件であっても乗用車と比べて、資源の消費量が逆転することはないのではないでしょうか。

加えて雑草Zさんの言うように、

2023/03/26 (Sun) 09:01
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: おはようございます

ヘリコプターがごくたまに飛んでくるくらいなら、大したことではなくても、空飛ぶ車がしょっちゅう頭上を飛んでいるようになったら嫌ですね。

私は歴史に疎く、保科正之って方も名前くらいしか知りませんでしたが、高遠から会津に渡った方でしたか!・・てか、「高遠」が、長野県・信州伊那谷の地名であることも今知りました。「高遠そば」の辛味のある大根のつゆが好きで、よく食べていましたが、これまた信州伊那谷から伝わったものだったのですね!?
饅頭の天ぷらも子供の頃から大好きで、会津の名水「強清水(こわしみず)」の名物だとの認識でしたが、これまた信州伊那谷から伝わってきたものだったのですね!
『信州伊那谷と会津とは、似た文化がある」とも言えますし、会津が真似した(笑)というか、伊那谷のいいものを取り入れたのでしょうね。

2023/03/26 (Sun) 11:41
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 万博商用飛行?

確かに観光運用も「商用飛行」ですね。しかし、本来の目的である「人の移動」の役には立ちませんね。
時々農場や高原の観光地などにあるヘリコプターの遊覧飛行のようなものですね。利用したことはありませんがかなり高額だったような記憶です。
でもまあ、この程度でやめておくべきで
>万博の先の社会実装
は絶対にやめて欲しいものです。反対運動を起こさなければなりません。

2023/03/26 (Sun) 11:55
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 認識がありませんでした

>発着する場所には周囲にそれなりの面積が必要でしょうから、運用できる場所は限られると考えます。

なるほど、大きな駐車スペースが必要ならば「自家用」には不向きですね。短距離の利用のものなのに、「駐車スペース」まで遠いのであればしょうもないですね。金持ちの道楽になる程度でしょうか?

>空飛ぶ自動車は航続距離とか、定員を考えると、どのような条件であっても乗用車と比べて、資源の消費量が逆転することはないのではないでしょうか。

私もそう思うのですが、実は「空飛ぶクルマは低燃費」という短い記事を見付けていました。
https://business.nikkei.com/atcl/global/19/newyork/041000175/
しかし、
>100kmを超える距離を乗客3人を乗せて飛べば平均乗車数が1.5人のEVよりも低電
と言う、長距離で乗車人数を変えて比較するというとんでもない意味不な比較をしてました。
ジャンボジェット機や電車のように、大量輸送の乗り物と比べるのならわかりますが、
乗用車よりも人を運べない空飛ぶ車の乗車人数の方を多くして試算するというわけわからない条件で試算してました。
いずれにしても取らぬ狸の皮算用なのでしょう・・。

2023/03/26 (Sun) 12:19

高遠と保科正之

たっきーさんが触れていらした、保科正之公のこと。
鶴ヶ城には高遠町から寄贈されたコヒガンザクラがあります。
高遠、最上、そして会津の藩主になった保科正之、会津ゆかりの地として会津若松市と伊那市は親善交流都市になっています。
10年ほど前に会津若松市を訪れたとき、その桜の前の立札に高遠町とのご縁が書かれていました。
高遠の桜まつりは会津のそれより少し早いでしょうか?

2023/03/30 (Thu) 08:56
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 高遠と保科正之

たっきーさんはこの記事のコメント欄をもう見ないかも知れないので、一応ここの管理人の私がお返事差し上げます。

>鶴ヶ城には高遠町から寄贈されたコヒガンザクラがあります。
>高遠、最上、そして会津の藩主になった保科正之、会津ゆかりの地として会津若松市と伊那市は親善交流都市になっています。

全く知りませんでした。虹さんは地元の私よりもよくご存知ですね!脱帽です。

2023/03/31 (Fri) 21:20

Anthony

NHKの連続テレビ小説・・・

 僕の実家の近所でロケをしていると聞いてましたが、主人公が通う小学校は僕の母校ではありませんが、実家から100メートルくらいに場所にある閉校中の小学校で撮影されています。(笑)

 
 

2023/04/02 (Sun) 02:44
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: タイトルなし

そうですか!?
そう言えば、「空飛ぶ車」が結局どの様になるのか最終回の終わりの方くらいは観てみようかと思っていましたが、結局見ずじまいでした。
どうなったかご存知ですか?

2023/04/02 (Sun) 06:41

Anthony

後からまとめて見ようと、第一話から、全話録画しています。結末を知るのが嫌で、なるべく情報と接するのを避けてきました。(笑)

2023/04/02 (Sun) 11:12
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

空飛ぶ自動車のドラマ

第一話からでは相当な時間数ですね。週5回として半年で24週としても  15分/回×5回/週×24週=1800分=30時間
まるまる1日観ても終わりませんね?(笑)
まあ、爽風上々さんのコメントからも想像できるように、「空飛ぶ車」の開発に期待するところで終わるのでしょう。
このドラマはほとんど観たこと無いのですが、中小企業の町工場同士が連帯して頑張る物語のようですので、いい話だと思っていたのですが、終盤に来て、今流行り?の空飛ぶ車の開発の話になるという事で、残念なドラマだと思っております。
これを観て、空飛ぶ車の開発に夢を持って期待する人が増えれば増えるほど、資源の枯渇と環境負荷の問題が深刻になると考えています。

2023/04/02 (Sun) 19:38
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
にほんブログ村 環境ブログ 地球環境へ
にほんブログ村
資源・エネルギー