放射能は閉じ込め切れない
原発から出る放射性物質の安全な保管方法など無いのですから、原発を即廃止しなければ由々しき事態・・・地球の生態系の破局を招くでしょう。
地層処分は、最低でも一万年は放射性物質が漏れ出さないように管理しなければなりませんが、世界中の原発の「深刻な放射能漏れ」のレベルでさえ防ぐことは不可能でしょう。1万年どころか、100年以内・・21世紀中にも深刻な放射能漏れを引き起こすでしょう。
廃炉以前、原発が稼働中の数十年の間でさえ、スリーマイル島、チェルノブイリ原発、福島第一原発のように、メルトダウンして、原爆1個の何倍もの放射能を撒き散らかしました。これら3ヶ所の過酷事故でなくとも、放射能漏れや(福島第一原発の汚染水放出のように管理するのが嫌で)意図的に排出する事も世界の多くの原発で行われてきました。ウクライナ戦争のサポリージャ原発の例を見るまでもなく、原発は戦争の攻撃対象にもなるのです。原爆を用いなくても、攻撃されて爆破されれば、原爆以上の脅威になるのです。稼働中でなくとも、廃炉後も核物質は大量にあるので、攻撃目標にされれば大変です。
NUMOは、「地下は長期保存に適した環境」「モノが変化しにくく、モノの動きも非常に遅い」などとふざけたことを言ってますが(確かに数年くらいの短期ならばそうも言えるかも知れませんが)火山列島で地震の多い日本では、これから数万年以上安定した地層なんて保証できるはずがありません。(過去は、「結果として」数万年以上安定していた場所は沢山あったことでしょうが、未来の事は不確実です。)

まだ地下処分はされていない日本では、高レベル放射性廃棄物が各原発立地に溜まりに溜まってパンク寸前の危険な状況です。
仮に、日本のどこかの地で地下処分される事になったとしたら、日本中から放射性廃棄物が、放射能を周りに放射しながら運び込まれ、ガラス固化して金属の容器に入れ、その周りに粘土を敷き詰めて・・・と、「人工バリア」で囲まれ、さらに岩盤という天然バリアで囲まれて、・・と、宣伝されていますが、それで大丈夫の筈がありません。火山の爆発や地震で壊れない保証はありません。壊れれば日本の豊かな地下水を汚染するのです。日本の自然も台無しです。なんとも憂鬱な事です。世界中の海に面した核施設が海中に沈んで、海が文字通り「死の海」になる危険性を指摘している方もいますが、その可能性も否定できないでしょう。否定出来ないどころか、その可能性は決して無視できるほど低くは無いでしょう。【海が「死の海」になって人類が滅亡しませんか】2023/08/01 ・・この記事は、私の記事ではありませんが、 長文では無いので、是非読んでみてください。
小出裕章氏は、「原発事故は再び起きる」と言ってますが、確かにまた原発を使う方向に大きく舵を切った日本政府の方針では、原発事故もまた起きるでしょう。(この記事に関してはまた別の機会に触れようと思います。)とんでも無く愚かな政府です。

原発の発電ワット数によっても、核種によっても異なるでしょうが、かなりアバウトに考えますと、原発1基あたり1日発電した場合に出る放射性核種は、広島型原発1個分といいます。
余裕を持たせて1年間に200日くらいしか稼働しなくても、十年間で原爆2000発分の放射性物質を作り出しすのです。これまで世界で行われてきた核実験の回数は2000回あまりですから、10年間以上稼働した原発は、1基でこれまで世界の核実験で、環境中にばら撒かれてきた放射性物質と同じくらいの放射性物質を作り出して溜め込んでいるのです。恐ろしい事です。

世界が崩壊するとしたら、その原因は複数あるでしょうけれど【複合大崩壊】2012/02/17 、原子力もその大きな原因の一つになるでしょう。

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