イスラエル軍の攻撃は自衛権の行使では無い


攻撃されたガザ地区 長周新聞 より
パレスチナ自治区ガザ地区へのイスラエルの報復の無差別攻撃が苛烈になっています。イスラエルの過剰な「自衛権の行使」を批判する世論が世界規模で広まっていますが、そもそも、イスラエルに「国家としての自衛権」があるのでしょうか?
イギリスの2枚舌外交によって、(実はこれもイギリスとユダヤ人の密約があって、騙されたのはパレスチナ人だけでは無いでしょうか?・・このことは後日記事にします。)
イギリスがパレスチナにおいてユダヤ人居住区の建設を認めたからと言って、勝手にパレスチナの土地を占領してユダヤ人国家を作るなんて無茶苦茶です。許されざることでしょう。

パレスチナ自治区とイスラエルの領地の変遷 パレスチナ子どものキャンペーン より
上の『パレスチナ自治区とイスラエルの領地の変遷』の地図を見れば分かるとおり、元々パレスチナ人が住んでいた(ユダヤ教徒も共存して一緒に暮らしていた)パレスチナの地に勝手に占領して「イスラエル」を作ったのはユダヤ人です。百歩譲って、1947年の国連分割決議案を受け入れたとしても、更にその後、イスラエルはパレスチナの地とされた土地に次々に侵攻して土地を奪い取っているのです。
イスラエルは占領地であり、その占領地に「国家としての自衛権」は無いでしょう。
その占領地の内側を高い壁で囲って、「天井のない監獄」を作ってパレスチナ人を閉じ込めているのですから、とんでもなく悪辣です。国連国際裁判所も、イスラエルが占領地パレスチナを巨大な壁で囲むことは、国際法に違反していると2004年に判決しています。

「天井のない監獄」ガザ地区の分離壁 長周新聞より
イスラエルのパレスチナ報復が始まって10日ほど経った10月18日に行われた国連安全保障理事会で、ブラジルの提案した「人道支援の為の一時停戦の決議」に対し、アメリカが「イスラエルの自衛権に言及が無い」との理由で拒否権を行使して、決議案は否決されました。しかし、イスラエルは侵略国家であり、奪い取った占領地に「自衛権」なんて無いでしょう。自衛権を行使しているのは寧ろ、侵略されて占領されているパレスチナのハマスの方でしょう。
ハマスは、侵略して占領しているイスラエル国に対するパレスチナのレジスタンスと考えることができるでしょう。
イスラエルのやっている事は、第二次世界大戦前に日本が中国の土地を占領して「満洲国」を作ったことに似ているかも知れません。(日本は漢民族などを追い出してはいませんが・・)
日本の国策として満洲国に移住した(・・と言うより「移住させられた」)満蒙開拓移民には罪がなく、寧ろ被害者です。(敗戦後、関東軍の首脳たちは日本人居留民を置き去りにして逃げました。そのため、満州に残された日本人居留民は悲惨な目に遭いました。)
同様に、ハマスに攻撃されたガザ地区と接する地区に移住したイスラエル人(キブツの人々?)は、「前線」に住まわされた被害者でしょう。「ネタニヤフ政権のイスラエル政府は、ハマスの攻撃を把握していたのにも関わらず、わざと防御せずに、ガザ地区周辺のイスラエル人を犠牲にした」と言う話は信憑性も高いと思われます。
ハマスに攻撃された一般のイスラエル人に自衛権はあるでしょう。しかし、パレスチナの地を軍事力で無理やり奪い取って占領しているイスラエルには「国家としての自衛権」は無いのでは無いでしょうか。

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