グローバリズムの悪夢2
世界の色々なところで
反グローバリズムは語られるようになりました。
しかし日本に限らずいまだに何の疑いも持たず、グローバル化は世界の進むべき方向だと信じて邁進してる人のほうが圧倒的に沢山います。この、自然の摂理に沿った生き方を忘れてしまった(はじめから持っていない?)人々は、グローバル化の弊害を理解していないか、かなり甘く見ています。グローバリズムは金儲けのチャンスとだけ考えているようです。
グローバリズムの広義の解釈は
「国家を超えて、地球全体を1つの共同体と見る考え方」です。
これだけだと視野の広い、かなりいい考え方のように感じます。
しかし、この建前から派生して、現実的な解釈は
「特に経済活動を世界規模に広げて、自由貿易圏を拡大し、文化と経済の国境にとらわれない貿易を促進すること」と言う解釈が一般的のようです。
このグローバリゼーションは「アメリカナイゼーション」とも揶揄され、「アメリカ流」を世界に押し付けています。マクドナルドが中国に進出した時は話題になりましたが、それはもう過去の話で、今やマクドナルドはアフリカ中部のビクトリア湖の周辺にさえ進出しているのです。[映画「ダーウィンの悪夢」に映し出されています。]
この、俗に「アメリカ流」と呼ばれるやり方は、現在はアメリカだけが行なっている訳ではありません。ヨーロッパ諸国や日本の企業、どこが共産主義だか分からなくなってきた中国の企業も我れ先にと「アメリカ流」を行なっています。途上国と呼ばれる国の中にも、グローバル化を利用して儲けようとする人々が沢山出て来ています。この病気は、市場主義を媒体として世界に蔓延して統制のとれない無秩序状態です。
その先鋒は、多国籍企業です。この企業は、力の論理、利己主義の論理、で動いています。各地域の政治家の多くもWTO[世界貿易機構]も、多国籍企業に牛耳られています。
このアメリカ流グローバリゼーションの実態は、地域の文化を壊し、貧困をもたらし、各地をスラム化して、社会を破壊しています。
さらに森林を伐採し、川や湖や海を汚染し、地下資源を掘りまくり、自然も破壊しています。
そしてこれらは国家や世界の人々の為ではなく、一部の支配層、多国籍企業など、限られた人達だけの利益を目的に行なわれているのです。環境、社会が破壊されたら、いくら利益があがっても自分達またはその子孫も生きて行けない筈なのに、彼等は破壊活動に忙しく、市場経済に取り憑かれていて現実を判断出来ないのです。お金があれば自分達だけは生き残れると考えているふしもあります。
現在行なわれている
グローバル化は、深刻な環境、社会破壊を引き起こしています。
地球の循環、再生能力を遥かに超えた環境破壊で、
Point of No Return [もう引き返せない時点] が迫っているのです。突然起こるカタストロフィーが始まってからでは手遅れです。
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