アメリカ インディアンの言葉
持続可能な社会を考える場合の問題点は、自然の摂理の感覚を持っている人間のほうが、持っていない人間より強いとは限らない事でしょう。いや、往々にして、自然の摂理に対する感覚が欠如している人間の方が、強く、悪賢く、自然の摂理に対する感覚のある人間を滅ぼしてきました。有名な例が、アメリカ・インディアン(NA) を滅ぼした白人達でしょう。
自然の摂理を感覚でしっかり身につけたアメリカインディアンが、白人に滅ぼされる前に白人に言った言葉は圧巻です。
シアトル首長のアメリカ大統領への手紙(1854年)
シアトル酋長の言葉(同上)
父は空、母は大地
父は空、母は大地〈解説)
こんな100年以上も昔に環境問題の本質をズバリ言い当てているのですから、アメリカ・インディアンのほうが白人より賢いと言えるでしょう。自然の摂理に対する感性の鋭さは素晴らしいものがあります。持続可能な社会の条件も当然の如く知っています。意識的な自然との共生という考え方よりも、もともと人間は自然の一部に過ぎないことを悟っています。自然を畏怖する心があるから、こう言う感覚は文化とともに伝わっていたのでしょう。アメリカ・インディアンは常に七世代先を見ながら行動していたといいます。先進国と言われている国の人々で、さすがに次の世代の事を考えている人はいるでしょうが、二代以上先の事を見据えて行動している人がどれだけいるでしょう?
賢いけれど、ずる賢くはなかったので、ずる賢く強いキリスト教徒に滅ぼされてしまったのでしょう。
現代の環境問題がなんとかなると言うオプティミズムは効きません。だって、実際白人たちは、卑劣な残酷なやり方で、インディアンを滅ぼしたのですから、自分達が滅ぼされないと言う漠然とした楽観主義は、愚か者のたわごとでしょう。
『大地を害すれば、必ずその者は滅びるだろう。』
という酋長の言葉は、脅しでもなく、迷信でもなく、自然の摂理を感覚で知っている賢者の言葉でしょう。
経済成長に洗脳された愚かな世界の指導者たちは謙虚に
アメリカ・インディアン(NA)の言葉をしっかり学んで欲しいものです。
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