雑草の言葉

かにの思い出

2006/09/27
思い出 4
 小学2年の時、岩手県一関市の萩荘と云う、自然に恵まれた田舎に引っ越した。
転校してすぐ、当日か翌日あたり、新しいクラスの友達に小学校のすぐ裏の川に下る小径を案内してもらった。その小径で、水がちょろちょろ流れているところに貝殻みたいなものを見つけた。立ち止まって、その辺りの石を裏返してみたら、沢がにがいた。自分が初めて見つけたかにの住処だ。というより、沢がにそのものを初めて見たと思う。!貝殻かと思ったのはかにの脱皮した殻だったのだ。
 その場所は、田んぼが土手の上にあって、一度田んぼの水が土に染み込んで、すぐにまた土手の下から湧き出ている水だった。それでも飲めそうなきれいな水であった。実際飲んだと思う。(土のろ過の威力は凄いものだ!)その、沢と呼ぶには、本当に幅が狭くて水もチョロチョロで、下の川までも十数mくらいの範囲がかにの住んでいる場所だった。
 後からわかった事だが、沢ガニなんてそれほど珍しくない土地であったが、何せ、小学校のすぐ近く。休み時間にでも捕りに行ける。その時から、転校した自分のクラス2年A組の男子の間で、毎日毎日カニ取りが始まった。朝、休み時間、放課後・・私が朝小学校についた頃には、もう既に数匹捕まえている子供もいた。
 
 しかし、ほんの短い沢、子供たちは無邪気にも、カニを求めてその小さな沢を掘り返し、いつの間にか、かにはいなくなってしまった。どの位の期間かは覚えていない。二、三日か、一週間か一月か、確実なのは、その年というか、その春にかにはいなくなってしまった。私が見つけたばかりに絶滅してしまった。思い出す度に心が痛んだ・・・
 その後、何年かして、小さなかにをそこで見つけて安心した記憶がある。ホントに嬉しかった。しかし、夢かうつつかわからない。都合のいい記憶違いかも知れない。本当だったら凄く嬉しい・・。 

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Comments 4

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アルテミス

こんばんは^^お邪魔します。
百姓めざしているのにこんな時間に…なんてお叱りは無でお願いします。無理せずゆるく目指してますので!

雑草さんは、心優しい小学生時代を過ごされたのですね。
私の生まれ育った所は近くに川はありませんでしたので、その経験は羨ましいです。小学生で生き物に対して想える心を持っていたなんて偉いです。私はその頃でしたら、近所の高学年と一緒に蝉とりやクワガタとり、昆虫採取に励んでいたと思います!いつからかは解りませんが、虫達の命を大切に思うようになりました。それまでは今思うと残酷なことをしました。

今は、子供が飼育したいと言ったら、成長を踏まえて容認してますが、それ以外のときはなるべくそっとしてあげたいという感じです。畑を起こす時に結構ミミズ君とか犠牲をだすのですが、なるべくそれも起きないように作物を作る方法を試行錯誤しております。

2011/06/26 (Sun) 22:36

雑草Z

沢がにへの拘り・・

    アルテミスさん

 こちらの記事へのコメントも有難う御座います。
私は幼い頃から虫が大好きでしたが、小さい頃は残酷な事もして来ましたよ。

>私の生まれ育った所は近くに川はありませんでしたので、

??・・そんなところってあるのですか?・・・もしかして都会の真ん中ですか?

 ここの<雑草の言葉>にコメント下さる方は、農作物や植物、昆虫の好きな方はいらっしゃって、嬉しいのですが、沢蟹が好きだと言うコメントはまだ戴いておりません。
 私は上の記事にあるように、小学校2年の時に沢蟹の棲みかを見つけて以来、沢蟹には非常に愛着があります。沢蟹が好きな方のコメントが欲しいと思っておりますので、今度、沢蟹の棲みかで写真を撮ってきて記事にしたいと思います。

2011/06/27 (Mon) 20:44

アルテミス

こんばんは^^

都会ではなく、中途半端に田舎ってわかりますかね?
小学生や中学生の足では川の場所へいけないような地域でした。護岸整備で沢も生活排水だらけでしたし…。

沢蟹の記事、楽しみにしてますね^^

2011/06/27 (Mon) 21:50

雑草Z

川のない地域・・?

 私の住んでいる(住んでいた)地域は、小さな川を含め、いたるところ川がありましたから、近くに川が無い場所って想像がつきませんでしたが、川が下水路化して、三面張りや上まで覆われた四面張りと言う事でしょうか。
 そう言えば最近は田舎町でもそのような傾向があって嘆かわしいです。・・そんな問題もしっかり取り組まなければなりませんが、(・・記事にもしてますが・・)今は脱原発です・・・。
 里山の川には、魚や蟹がいっぱいであって欲しいものです。
 

2011/06/28 (Tue) 06:30
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト、「経済成長信仰」と「科学技術信仰」とによって、飛行船地球号は破裂して墜落を始めるのも時間の問題。
あくせく働いて破局に向かって突き進むくらいなら猫のようにその日暮らしをする方がよっぽどいいではないですか。脱成長によってゆったり暮らすことができる社会の実現を!
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