雑草の言葉

森林減少に関する軽卒過ぎる楽観論

2008/02/09
環境総論 12
 最近、人々の環境問題に関する意識は高くなってきている(まだまだ話にならないレベルですが・・・)一方、「環境危機を煽ってはいけない」なんて本も流行っていて、環境問題に関する楽観論も論じられています。その手の本も沢山発行されています。確かに環境問題に対する認識や対策方法はとんでもないものが沢山あり、改めるべき部分も沢山ありますが、環境問題自体は、かなりシビア-なもので、楽観論を語っている余裕はないでしょう。
 それぞれ個別の環境問題で、安心出来るものがあれば安心したいものです。まだまだ大丈夫という裏付けがあれば、それはそれで結構です。
 だから、そういう環境問題に対する楽観論を書店で立ち読みなどもしたものですが、あまりの軽率な議論にがっかりするとともに、怒りも込み上げてきます。 買う価値がない本ばかりです。よくもまあこんな薄っぺらな内容の本を恥ずかしくもなく書くものです。そんな軽率な環境軽視論にいちいち目くじらを立てて反論しても時間の無駄だとも考えていたのですが、こんなとんでも議論を真に受けて、環境問題など大した事ない・・・という風潮は後を絶ちません。それが一種、ファッション化していて危険なので、ちょっと論じてみようと思います。

 環境楽観論と言っても様々な分野がありますが、とりあえず、森林減少に関する楽観論について、反論させて戴きます。彼らは統計データを一面的に捉えて、楽観論を展開しています。しかし、この楽観論には、しっかりした洞察など微塵も感じられません。こんな表面的なデータをかじったレベルで、よくもまあ環境問題を楽観視出来るものです。

×××× ×××× ×××× ×××× ××××
 
 統計データによると世界の森林の減少率は、年間たった0コンマ数%だ(0.7%とか)という楽観論があります。・・それでも十分に脅威となる数字ですが・・・。一時の乱伐は減って、植林も増え、このペースで植林が進めば森林は増加に転じると期待出来ると言う楽観論もあります。・・・本当にそうなら嬉しいのですが・・・
 森林の統計データもかなりいい加減です。例えば、1999年に出されたFAOの評価によると、森林の年間消失速度は、年間1130万ヘクタールという数字が出されていますが、それは農業や放牧、道路や居住用に転換した森林だけです。伐採された森林も山火事で燃えた森林も森林として計上されています
 天然林が伐採されて、集約管理型の植林に転換されていますが、天然林の森林の密度や生態系の多様性は同じ面積の人工林に比べて遥かに大きいのです。多くの国が発表している森林面積のデータにはこの違いを区別していません。天然林の伐採後に苗木を植えたばかりの土地も、同じ森林面積として統計データに載るのです。

 確かに1993年のFSC[森林管理協会]の設立など、健全で持続可能な森林管理の取り組みはなされています。
 しかしまだこの取り組みは持続可能な林業にはほど遠い状態です。

 地球全体では、森林消失は増えていて、残っている原生林は消失しつつあり、まだ残っている森林の質も劣化しているのです。

 こんな議論も出来ないで、表面的な公式データで、森林消失は年間たったの1130万ヘクタール(これだって多過ぎです。十分に脅威です。)だとか楽観論を言ってる人間に環境問題の本を書く資格はないでしょう。
 環境問題の本質を見極められない似非楽観論者に騙されないように・・!!!。
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Comments 12

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田中敬三

砂漠の宗教

岸田秀さんと小滝透さんの対談本(『生きる幻想 死ぬ幻想』)を読んでいたら、小滝さんが、ヨーロッパでペストが大流行したころのことを語っていました。↓

……さらに森林伐採には宗教的な意味もあって、森を残しておくと、土着的な精霊信仰が生き残って、異端や異教が生まれるので、キリスト教を広めるという意味でも、森林を伐採した、そうしたらフクロウとか蛇とかがいなくなって野ネズミが大発生し、それにペスト菌を持ったノミが寄生したので、大流行を引き起こしたのです。……

うっそうと繁る森林を見ると、「こんなもの」と、敵意のようなものが湧いてきて、明るく切り開かないではいられなくなるような心性があるのかなー、と思いました。

2008/02/09 (Sat) 13:53

雑草Z

キリスト教の独善

    田中敬三さん

>土着的な精霊信仰が生き残って、異端や異教が生まれるので、キリスト教を広めるという意味でも、森林を伐採した

 とんでもない奴らですね。キリスト教徒は選民思想の塊でしょうか?この排他性は、世界を征服するまで終わらないのでしょうか?

>うっそうと繁る森林を見ると、「こんなもの」と、敵意のようなものが湧いてきて

と言うのが彼らの開拓者精神[Frontier spirit]の本質かも知れませんね。
 Frontier の本来の意味は「アメリカ先住民の掃討の最前線」という意味だといいます。
 だから開拓者精神[Frontier spirit]の本来意味するものも異民族、異宗教者の掃討・・・
 かつて白人のキリスト教徒は、船に乗ってやって来て、巧みに近寄って、ある日突然牙を剥く・・・他民族にとっては悪魔だったのでしょうか・?。
 

2008/02/09 (Sat) 15:47

地下水

植林、林間農法

 皆伐された広大な内陸の穀倉地帯は、保水力も弱く灌漑地下水位が下り、化学肥料で土壌が傷んで来ています。皆伐はし過ぎであり何割か残すべきでした。
 この穀倉地帯に縞模様の様に直線に植林する事で、地球の緑を飛躍的に増やし、保水力を上げ、落葉で土壌の劣化を遅らせる事ができると考えます。
 地下水位が下っている米国のトウモロコシ地帯、乾燥が進んでいるオーストラリアの小麦地帯、アラル海が干上がっている東の綿花地帯などに植えるべきだと考えます。

2011/12/22 (Thu) 09:53

雑草Z

Re:植林、林間農法

    地下水さん

>穀倉地帯に縞模様の様に直線に植林する事で、地球の緑を飛躍的に増やし、保水力を上げ、落葉で土壌の劣化を遅らせる事ができると考えます。

それは大変いいアイディアですね。他の記事への地下水さんのコメントのように、植林も混植すれば強い林になる可能性が高いですね。穀倉地帯にこそこのような林を作って林業も起こし、里山を作るっていいですね。
「広大な穀倉地帯、綿花地帯」も現代人類の失敗作である事はもう証明されたも同然ですからね。
是非とも早く
>地下水位が下っている米国のトウモロコシ地帯、乾燥が進んでいるオーストラリアの小麦地帯、アラル海が干上がっている東の綿花地帯

でやって欲しいです。

2011/12/22 (Thu) 22:55

地下水

Re:Re:植林、林間農法

 凡その統計値を調べますと、緊迫の度合いには凄まじいものがあります。

 過去50年間に、世界の人口は270%に急増しました。
 過去50年間に、世界のエネルギー消費量は300%以上に急増しました。
 過去百年間に、世界の森林の面積は30%も消失しました。
 過去50年間に、珊瑚礁の40%は消失するか劣化し、マングローブ林も35%が失われました。
 特に漁業や淡水資源の利用は、今後50年のうちに回復不能な状態に陥る危険があります。
 過去50年間に北京の地下水位は60メートル減少しました。地下水位の低下は、特に、中国、インド、アメリカの三大穀物生産国で顕著です。この50年間に地下水の過剰使用によって帯水層は干上がりつつあります。この水不足は食糧危機につながります。

 従って、一子制によって世界人口を減らす必要があります。乾燥地や皆伐された内陸の綿花地帯や穀倉地帯に、縞状の計画的な植林と林間農法によって、緑地と土壌と保水力と藻場を回復する必要があります。

2012/01/02 (Mon) 18:19

雑草Z

Re:Re:Re:植林、林間農法

    地下水さん

 年明けはじめのコメント、記事を遡って昔のコメントに続けて頂いて有難う御座います。

 人口増加と1人当たりの環境負荷の増加は、環境問題の根本原因の大きな要因ですね。世界の人口は増え過ぎですから、望む望まざるに関わらず、何れ近い将来に世界は人口減少を経なければならないでしょう。
 欧米の指導者の間でも人口を減らす計画が立てられていると言うまことしやかな噂がありますが、過激な酷い方法が噂されています。そんな方法が実行される前に、人類は自らの意思で賢く人口を減らさなければなりません。その為にも、一子制はソフトで賢い政策と言えましょう。
 地球上の動物で独り勝ち状態の人類は、自らの意思で人口を減らさなければ、悲惨な将来が待っていますね。

 なお、以前コメントを頂いた次の記事もこの問題を論じていますね。

【人口圧】2008-05-01
http://zassou322006.blog74.fc2.com/blog-entry-292.html

2012/01/02 (Mon) 22:41

地下水

Re:Re:Re:Re:植林、林間農法

 米国は1845年には2千万人であった人口が現在3億人へと激増しており、米国主義による大戦や産業革命と思っていたより危険な相関が考えられます。地球の人口は1987年に50億人、1998年に60億人、2011年に70億人と激増していて、思っていたより危険である事がわかりました。僅か13年で10億人も増えています。10億人増えると森が7%減り、藻場が8%減ると言う危険な相関も考えられます。資本主義や産業革命や軍拡のパラダイムを修正し変更しないと危険過ぎます。
 地上は太陽から見ると緑が日光の低いエントロピーを受光して蓄積している非平衡系で、緑の蓄積以上の経済活動をするとエントロピーが増大します。ましてや低いエントロピーの根源となっている緑を破壊すると、元も子もなくなりますので、普段思っているよりも森が大切な事がわかりました。
 日光を受けた雑草も、その陰で新たな木の種を発芽させようと、きっと思っているようです。

2012/01/08 (Sun) 21:48
☘雑草Z☘

雑草Z

Re:Re:Re:Re:Re:植林、林間農法

人口爆発は、いわゆる発展途上国で起きている現象のように言われていますが、実は先進国と言われる国は既に人口爆発を経験していますね。日本も江戸時代はおよそ3000万人で安定していましたが、明治維新から100年ほどで、約4倍の1億2000万人ほどまで増えました。恐ろしい事です。
江戸時代の人口抑制策も、現代人から見れば「非人道的」と言われるかも知れませんが、人口増加による悲劇をしっかり認識していたところが賢いと思います。「少子化」を問題にしている現代日本人は本当に愚かだと思います。

>資本主義や産業革命や軍拡のパラダイムを修正し変更しないと危険過ぎます。

そうですね。確実に破滅に向かって行進していますね。

人類は太陽光の範囲でエネルギーを利用しなければなりませんね。・・・太陽光発電と言う意味ではありません。・・光合成主体で、あとはパッシヴソーラーくらいでしょうか。

この辺りは、以前記事にしています。例えば、

【太陽エネルギーの有効な使い方】2008-10-13
http://zassou322006.blog74.fc2.com/blog-entry-339.html

とか

【光合成・神業!】2009-06-09
http://zassou322006.blog74.fc2.com/blog-entry-406.html

とか、
カテゴリー【太陽エネルギー】の記事です。この辺りの議論は、地下水さんと意見が一致する部分でしょうね。


2012/01/09 (Mon) 21:57

地下水

森林減少

 国連FAOによると20世紀には年平均16万キロ平方の森林減少が続いたそうです。1万年以上前に人間が初めてイチジクなどの栽培を始めた頃には、6200万キロ平方あった森が、現在4000万キロ平方です。1900年頃から1600万キロ平方減っていますから、それ以前の1万年間に600万キロ平方減ったので、20世紀には何と267倍近くもの破滅的な速度で森林減少が起きたのです。
 前世紀は世界大戦と地球に対して2千回以上の核実験をした、化石燃料を悪用した破壊と汚染の戦争の世紀でしたが、これが破滅的な森林減少を招いたのです。1947年から癌による死亡原因が5倍近く増え、今では日本人の三人に一人が癌で死にます。2020年から2040年の20年間で更に世界の癌が60%増える予測が出ました。
 WWFによると1970年から2010年の40年間で脊椎動物の種の半数以上が絶滅し、個体数が68%減少しました。その40年間で飛翔する昆虫の種の75%が絶滅しました。2050年には海洋生物よりも海洋ゴミが多くなると予測が出ました。
 雑草Zさん、私は末恐ろしいです。21世紀以降はエコ社会しか無理なのです。
 ウイルス兵器とコンピューターウイルスのパンデミックの世界に地球が陥る事を恐れます。生物兵器は核兵器の百倍危険だと言われています。
 2021.5.24 「光子 原子 人間👮森林🌳地球🌍太陽🌞銀河 宇宙」
 
 

2021/05/24 (Mon) 23:52
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 森林減少

地下水さん

 お久しぶりのコメントありがとう御座います。ここのサイトは一時(4年間ほど)休んでいたのによくぞ、以前、コメントのやり取りをしたこの古い記事を思い出して見つけてコメント下さいました。ここのコメントを見ても、一時はよく議論しましたね。もう10年振りに近いですね?
 さて、地下水さんの仰るように、現在の世界は末恐ろしいですね。森林減少とかのシングルイシューでは無く、様々な環境問題、そして環境以外の問題も複合的に押し寄せて来ています。もうさまざまな崩壊の前兆が出始めているとも考えられます。
 コロナパンデミックとか「百年に一度の危機」とか言われたリーマンショックなんて全然大したことではなく、もっと大変な事態・・文明崩壊が近づいていますね。オリンピック開催とかしている場合では無いでしょう。
>21世紀以降はエコ社会しか無理
そうですね。徹底した「エコロジー社会」すなわち生態系に沿った社会ですが、人間が大きくなり過ぎましたので、先ずは経済などを桁違いに縮小しなければなりませんね。産業革命以前の時期まで戻すのが理想だと考えます。それを優先にしなければもう駄目ですね。経済が大変なんて言ってる場合じゃないですね。

 復帰後、ここの記事は以前よりも身近な話題を取り上げるようにしました。世界全体の環境問題や縮小社会などについてはもう大体書き尽くしましたし、ちょっと漠然とし過ぎだったからです。無意識に現在の深刻な危機から目を背けていたのかも知れません。
しかし、地下水さんの今回のコメントで、初心に帰ろうと思いました。また、世界の環境危機などについても取り上げていこうと思います。宜しくお願いします。

2021/05/25 (Tue) 07:00

地下水

To ☘雑草Z☘さん

 仕事と親の介護で、離れていた家の庭を久しく良く見ると、鳥がヒナを育てていました。永観堂や府立植物園で拾った楓の種が背丈より大きくなり瑞々しいです。庭には雑草が広がって、野の花が咲いていました。そして雑草の花が太陽光を受け留めて蜜を生み出している事に気が付きました。こここそが生きている部分です。ここが貴重なのです。ここが生産している部分です。例え雑草であっても無くしてはならないのです。雑草は表土を緑に変えます。貴方が☘雑草Z☘と言われる訳が私なりに解りました。日々消費している人間との違いが解りました。雑草は生命圏を生み出しているのです。

2021/05/25 (Tue) 22:25
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: To ☘雑草Z☘さん

地下水 さん
 知識不足で『永観堂』は知りませんでしたので、調べてみたら、京都の大きなお寺の一つで、紅葉の名所だったのですね。次に京都に行く機会があれば行ってみたいです。
 地下水 さんは京都にお住まいだったのですね?京都は伝統的な神社仏閣が多いだけでは無く、百万都市なのに生態系も豊かですね!
『府立植物園』は2度ほど中を通った事があります。私が敬愛するビル・トッテン(日本名:賀茂川耕助)さんのお家の近くにありますね。ビル・トッテンさんのお家は数年前に訪れた事があります。更にその三年ほど前に、賀茂川〜鴨川 沿いをずっと歩いた事があります。(その時ビルトッテンさんの家を発見しました。)百万都市の京都の街中を流れる川が、私の住む会津の田舎の阿賀川よりも遥かに生態系が豊かな事にショックを受けました。清流に棲むような大きな魚が群れをなして泳ぎ、オオサンショウウオもいて、日本亀も石の上で甲羅を干していました。鳥も沢山いました。京都の人の方が自然を愛でて守る気持ちが高いと感じました。
 飛び石があって、子供を泳がせている親もいました。
地下水さんのお家のお庭も、鳥がヒナを育てていたり、野の花が咲いていたりで生態系が豊かですね。

 地域や学校の除草作業の時に、抜いたり刈ったりした雑草を、主催者の意向でゴミ袋に入れて出そうとする事が度々あって、その度に「取った雑草はゴミ袋で出すなんておかしい、土に戻してやるべきだ・・・」等と毎回言ってたら、「雑草」と呼ばれるようになりました。植物を燃えるゴミ扱いするような現代の人は狂っていると感じます。

> 例え雑草であっても無くしてはならないのです。
>雑草は生命圏を生み出しているのです。

私もそのお考えに賛同いたします。庭に除草剤を撒いたり、コンクリートで固めるなんてするのなら、そのまま雑草を生やしておいた方が、生態系も豊かになりますし、いい事の方がずっと多いと思います。せめて、その土地の土に帰すべきでしょう。日本人は雑草も愛でる心を持っていると思うのですが・・・。

2021/05/26 (Wed) 22:58
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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