小麦の大幅値上げを前にして
商社も、日本の食と食の安全の確保・・・を背負って頑張っている・・とでも言いたいところでしょうか?しかし、商社はただ自分の会社の利益を追求しているだけでしょう。・・・と言うよりも、こんな商社の存在こそ危険です。お金の力で外国の小麦を買い続けるやり方が、いかに無理があり、持続不可能で、環境破壊活動であるか・・に気付くべきです。
輸入にはエネルギーを使います。現在それは勿論石油です。他の食べ物の例に違わず、小麦も石油を燃やして食べているのです。輸入に頼ると言うことはフードマイレージも高くなると言う事です。
これから先も海外の国々から小麦の安定供給を続ける事は至難の業でしょう。・・・ほぼ無理・・と言うべきでしょうか?・・・これから、中国やインド、ブラジルなどBRICs諸国をはじめ、多くの国が工業化優先策で農業政策を軽んじていきますと、小麦も輸入希望国の取り合いになるでしょう。日本がそれらの国々に勝ち続けて小麦を輸入し続けるのは無理というものでしょう。・・・それよりも、小麦の欲しい国同士で国際紛争が起こる可能性もあるでしょう。土地の流出により、地力も下がり、生産性も下がっています。
この小麦の値上がりを機に、日本はもっと食料自給率を上げる方向に努力すべきです。穀物の自給だけでも早く100%を達成するべきです。商社が頑張って輸入先を確保すればするほど、日本の自給自足に向けての道が遠のき、食糧危機による大きな飢餓が起こる危険性が高くなるでしょう。
商社は、持続可能な農業を破壊しているのです。
やはり日本人は、小麦ではなく米を食うべきでしょう。稲作に塩害はほとんどありません。持続可能な稲作をするのは、持続可能な小麦栽培よりも簡単でしょう。
今回の小麦の30%値上げを受けて、商社に任せて輸入先の確保にばかり躍起になるのは愚かです。毒入り餃子事件の後に起こった食糧自給の話のように、これを機に日本は食糧自給自足を目指す方向に方向転換すべきです。
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