雑草の言葉

無から有は生まれない

2009/07/13
資源・エネルギー 6
 例えは地下資源の生産とは、元々そこに埋まっていた地下資源を掘り出して生成する事です。はじめから存在する資源を掘り出しているだけですから、『生産』とは言いますが、倉庫にしまって置いたものを使えるように外に出してきた・というイメージに近いのではないでしょうか?そこから製品を作れば資源が減り、近い将来に廃棄物になるだけです。リサイクルするには新たに他のエネルギーなどの資源の投入が必要です。エネルギーの保存、質量保存(物質保存)と言いますが、使用できる資源、エネルギーは減って行くのみです。つまりエントロピーは増えていく一方通行です。

 新たなエネルギー資源の開発・・・などと言いますが、地球がほぼ閉じた系である事を考えれば、唯一地球外から地球に大量に降り注ぐエネルギー、太陽エネルギーの利用以外に考えられません。宇宙に資源を求める・・と言うのは【宇宙開発を語るほどの馬鹿で無し】に書いたように愚の骨頂です。だから、地球上で資源の開発・・と言うのは、エネルギーもマテリアルも太陽起源のもの以外は、地球にストックされた貯蓄を使っているだけと言えましょう。勿論、今まで使えずに捨てていた部分を使うとか、変換効率を良くするとか言う事は科学技術の発達によってある程度のレベルまでは出来るでしょうが、資源の開発とは、ないところから資源を出現させるのではなくて、あるものを見つけて使う・・・それだけの事でしょう。無から有は生まれないのです。「資源の開発」とは結局のところ、使っていなかった資源を使うだけの事で、エコである筈もなく、それによって新たな環境汚染をもたらす技術と言えましょう。使えない廃棄物は増えていく一方通行なのです。

だから、資源の開発・・・と言うのは、降り注ぐ太陽エネルギー利用以外は、貯金を切り崩しているだけでしょう。廃棄物問題を深刻にし、地球の環境破壊をしているるだけです。


・・・そして。太陽光の利用は、太古の昔より自然が完璧な形で既に行っています。・・大気の循環であったり、光合成であったり・・・【光合成・神業!】そこに人間の科学技術を入り込ませる意味がありましょうか?・・新たに人間が軽率不完全な科学技術で別な事をしようとしても、それは自然には敵いません。・・・歴史が証明しています。・・・じゃあ人間はどうすればいいのか?・・・自然を征服しようと言うのではなく、完璧な自然の循環を上手く利用する・自然の働きを援助する事に徹する事でしょう。【科学の軌道修正】【科学技術の行き着く先】、【結局自然に帰る

関連記事

Comments 6

There are no comments yet.

Anthony

等価交換


この言葉を、最近よく使います。

2009/07/13 (Mon) 20:53

BEM

石炭の次は石油、天然ガス、ウラン、メタンハイドレード・・・
しょせん貯蓄の切り崩しなんですね。

それを使う事で環境も破壊してしまうという、なんという愚かな連鎖でしょう。
子孫の代にはエネルギーは自分たちでどうにかしろってことになってしまいますね。

2009/07/13 (Mon) 23:32

雑草Z

・・解釈が・・・?

    Anthonyさん

 無から有は生まれず、生まれるものは等価交換のようなもの・・・と言う解釈ですか?
 釈然としません。
 等価交換と言うよりも、使ってしまうと廃棄物が増える一方・・・

2009/07/13 (Mon) 23:45

雑草Z

>しょせん貯蓄の切り崩し

    BEMさん

 この記事の主題は全くそこの部分です。貯金を切り崩して使ってるだけだし、さらに廃棄物が増えて環境まで破壊する・・と言う事をしっかり認識すべきですね。


>石炭の次は石油、天然ガス、ウラン、メタンハイドレード・
>なんという愚かな連鎖

そこなんですよね。人類は今まで上手くエネルギーシフトを達成してきた・・・なんて言う方(・・専門家?・)がいっぱいいますが、短絡的な発想ですね。・・実情はグローバルに破局に向かって進んでるだけですね。

>子孫の代には

結局拡散している太陽エネルギーを慎ましく有効利用・・と言う方向に行くでしょうね。
 それまで廃棄物が増え過ぎて、身動きが取れずに破局を迎える可能性も高いですね。

2009/07/13 (Mon) 23:57

松田まゆみ

鉱山などは採掘が終わったあとに鉱毒問題を抱えます。大量の石灰で中和しなければならないのです。採算性だけではなく、掘ったあとの環境問題を考えるなら、安易な採掘はできないでしょう。

おっしゃる通り、これからは太陽エネルギーなどの自然エネルギーを取り入れていくということでしか環境問題は解決しないと思います。

2009/07/15 (Wed) 10:07

雑草Z

太陽起源のエネルギー

松田まゆみさん

そうですね。地下資源の生産とは、ストックを減らしているだけ・・と言う意味で

>倉庫にしまって置いたものを使えるように外に出してきた・というイメージ

と書きましたが、
「倉庫を破壊し、その周りも破壊したり汚染しながら在庫を持ってくる」・・と例えたほうがより正確ですね。

採掘が終わってからだけではなく、掘る段階で、表土、廃石、鉱尾、残滓の投棄などの問題もありますね。水の汚染は深刻ですね。長い目で見ると鉱山を掘る事は人類の為にならないでしょう。地下資源の採掘の問題は記事にしようかと考えてました。


>太陽エネルギーなどの自然エネルギー

太陽起源以外の自然エネルギーって何か考えられますか?
太陽起源のエネルギーでも、現在光合成以外に有効だと言い切れるのは、パッシブソーラ程度ではないでしょうか?アクティブソーラーの太陽光発電や風力発電は、その期待の大きさに比して、現在あまり有効ではないようです。
 工業的大量生産に向いた自然エネルギーは今のところないようです。・・その開発研究が環境を破壊している状況かと思います。【光合成・神業!】にも書いたように、太陽光発電などの開発に躍起になるより、光合成など自然の素晴らしいシステムを補助し、謙虚に利用する・の方向に進むべきかと考えます。

 松田まゆみさんのような、生物、生態系が得意な方に
是非
【光合成・神業!】
http://zassou322006.blog74.fc2.com/blog-entry-406.html

にコメントを戴きたいと思います。
 光合成はこのサイトの主題の一つでもあるし

光合成生成物(炭水化物)&人力
は最高で完璧な
 エネルギー&発動機
の組み合わせだと考えます。


2009/07/15 (Wed) 20:44
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト、「経済成長信仰」と「科学技術信仰」とによって、飛行船地球号は破裂して墜落を始めるのも時間の問題。
あくせく働いて破局に向かって突き進むくらいなら猫のようにその日暮らしをする方がよっぽどいいではないですか。脱成長によってゆったり暮らすことができる社会の実現を!
にほんブログ村 環境ブログへ
資源・エネルギー