雑草の言葉

二酸化炭素への換算・・

2009/12/25
CO2 22
今月は、気候変動枠組み条約締約国会議[COP15]がデンマークのコペンハーゲンで開かれました。話題の中心は、やはり国別の温室効果ガス排出量削減目標でした。
  いわゆる温室効果ガスと言えば、二酸化炭素が連想されて、他の温室効果ガスは知らない人も多いのではないでしょうか。他の温室効果ガスと呼ばれるメタン、一酸化二窒素、代替フロン等の排出量も、地球温暖化係数というもので二酸化炭素に換算されて総量で表されます。
 地球温暖化係数を見ると分子一個当たりの温室効果は、温室効果ガスに指定された気体の中で二酸化炭素が一番小さいのです。・・・それでも、温室効果ガスと言えば二酸化炭素が代表であるのは、温室効果ガスの中では濃度が抜群に高い事と、地表における地球放射強度の一番強い波長15μm付近の赤外線を吸収するからでしょう。だから、指定された温室効果ガスの中では温室効果が一番大きいということになっているようです。(水蒸気のほうが遥かに大きいのですが、温室効果ガスには指定されていません。)
 温暖化係数は、二酸化炭素を1として、他の温室効果ガスを(1以上の)整数で表していますが、分子構造によって、吸収する波長帯が違うので、その総和で温室効果ガス排出量を語る事は、あまり合理的ではないように感じます。二酸化炭素の吸収帯15μm付近は、既に二酸化炭素に十分に吸収されているから、これ以上二酸化炭素濃度が増えても二酸化炭素の温室効果は増えない・・という懐疑論もあります。再放射どうのこうのと言う議論がありますが、温室効果は二酸化炭素濃度の対数に比例・・・と言うところでしょう。
 温室効果ガスの中ではやはり二酸化炭素が一番安全で無害な感じが致します。例えば一分子あたり、代替フロンガス等(ハイドロクロロフルオロカーボン[HCFC]類 、 ハイドロフルオロカーボン[HFC]類など)の温室効果は二酸化炭素の数百から数万倍になる…と言われていますが、温室効果よりももっと深刻な他の害もありそうな感じがします。

 環境汚染物質は様々な種類があります。そんな中で二酸化炭素は、いわゆる「温室効果」のみで悪玉扱いされていますが、環境汚染物質には入れる必要がないくらいクリーンな物質です。
しかし、地球温暖化が最大の環境問題のようにプロパガンダされている現在、二酸化炭素換算の排出量が環境汚染度を測る一番の指数のようにさえ扱われています。
 この事実は非常に由々しき事ではないでしょうか?
例えば、塩化ビニル等、有機塩素化合物は燃やした時の二酸化炭素換算量などたかが知れています。そんなことよりも毒であり、燃やしてもダイオキシンなどの猛毒を発生する事のほうが問題でしょう。有機塩素化合物の環境負荷を、燃やした時の二酸化炭素排出量換算で語る事なんてナンセンスもいいところでしょう。しかし、二酸化炭素温暖化説がクローズアップされた現代は、そんな本末転倒な認識さえまかり通る勢いです。

 最も愚かな例が原発でしょう。一時廃止の方向に進んでいた原発も、二酸化炭素排出量削減・の大義名分のもとに、また推進運動が活発になっています。原子力発電所を運転すれば必ず出る放射性物質の有毒性(・・放射性物質は物理的放射線による被害なので、「毒」という言葉には抵抗がありますが・・・)は二酸化炭素の比ではないでしょう。二酸化炭素と放射性物質を天秤にかけたら、二酸化炭素など有害性はほとんどないに等しいでしょう。・・・原発は割に合わない危険な事である事は明らかなのに、天秤にも掛けずに、二酸化炭素排出がない、という理由で、原発が推進されています。(・・ライフサイクルで見れば、二酸化炭素放出も火力発電よりも多い筈です。・・)

 二酸化炭素を100万トン排出するよりも、放射性物質を1トン廃棄するほうが、遥かにシビアな問題でしょう。(放射性廃棄物にも色々レベルはありますから一概には言えませんが・・)放射性廃棄物にも色々レベルはありますが、低レベル放射性物質の中にも恐ろしい物質は存在します。代表的なものがプルトニウムでしょう。プルトニウムは、1㎏もあれば世界の全人口の致死量になり得るようです。日本の原発だけで、年間にこの致死量の10倍以上のプルトニウムが発生しています。
日本の年間の二酸化炭素排出量は10億トンのオーダーですが、放射性廃棄物は1万トンのオーダーです。そのうち高レベル放射性廃棄物は500トンくらいです。放射性物質の生成は、二酸化炭素の排出よりも先に規制するべきでしょう。

 地球温暖化説を完全否定する積りはありませんが、地球温暖化の脅威だけがクローズアップされ、その中でも二酸化炭素排出削減が中心になっている地球温暖化対策はかなり本末転倒と言うべきでしょう。
地球温暖化問題が本当だとしても、もっとシビアで急を要する環境問題は幾つか存在します。それなのに現在、環境問題の中で地球温暖化問題だけがクローズアップされ過ぎています。その為、二酸化炭素に換算された温室効果ガス削減ばかりが大きな声で叫ばれています。
COP15で、原生林などの森林伐採が禁止される事は歓迎すべきだと考えますが、温室効果ガスの削減ばかりに躍起になって一喜一憂しているうちに、気が付くと、他の環境問題が深刻化して取り返しのつかない状況になっている・・という可能性が高いのではないでしょうか?。二酸化炭素換算排出量は、環境問題の中で最も大きな意味を持った数値ではないでしょう。「低炭素社会の実現」なんて言葉を聞く度に本末転倒と感じます。もっと深刻な環境問題に目を向けるべきでしょう。
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Comments 22

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上々

COPの中の嵐

日本だけが損をするような結論ではなかったというだけが取り柄のCOPだったようです。
かなり異常だったのは、その寸前にタイミングを合わせたように大スキャンダルが明らかになったのに、COPの中ではほとんど触れられず、まるで無かったかのように話がすすめられたことです。
まあどの参加者もそんなことには興味がないのでしょう。

石井吉徳先生のブログの中で、アラスカ大の赤祖父先生の文章が引用されています。http://oilpeak.exblog.jp/12550548/#12550548_1
日本のマスゴミもあまり取り上げる気はないようですが、かなり異常な現象でしょう。

「低炭素」を本当に目指すのなら悪い話ではないのですが、実際は全くエネルギー節約にもなっていないものをそのようにごまかすからおかしくなります。
食品添加物や農薬に関しては、メーカーや国を全く信用しない国民が、こういった話だけは疑いもしないのはなぜなんでしょう。

2009/12/25 (Fri) 09:00

雑草Z

後世に、「どうしようもない会議だった」・・と評価される

    上々さん

 COPの問題点は沢山ありますが、理性で考えられない人が多いのも、大きな問題点の一つでしょう。
 殆ど科学に疎い人達だらけで、二酸化炭素温暖化のシステムもろくに理解していないのではないでしょうか?
 だから、代わりに原発を・・なんてもっと酷い事を平気で言えるのでしょう。

>まあどの参加者もそんなことには興味がないのでしょう

興味が無いというよりも、二酸化炭素温暖化説を信じ切っているか、議論出来ないか、または、利権的に語れないのでしょう。

++++++ ++++++++++++ +++++++++++ +

最近は上々さんのコメントがコメント欄を賑わしているので、3日間も音沙汰がないと不安になります。
 慣れない雪道で怪我されたのではないだろうか?・・とか
 何らかの理由でコメントするのをやめた・・とか・・
 

2009/12/25 (Fri) 16:33

guyver1092

今回はブラックジョークオンリーで

 前回、日本の指導者は惑星開発委員会のメンバーであるということが判明しましたが、IPCCと世界各国の指導者も惑星開発委員会のメンバーだったことか明らかになりました。

 かくなるうえは助かりたい人は、政府に対して不服従を貫き、自給経済を勝手に取り入れて正当防衛を行いましょう。
 政府発行の通貨を使わないものひとつの手段です。

2009/12/25 (Fri) 20:33

雑草Z

ブラックジョークレベルの会議

    guyver1092さん

 あれだけの規模で世界の注目を集めた会議なのだから、
本当に深刻な環境問題についてしっかり話し合うべきですね。
 森林破壊、砂漠化、ゴミ問題・循環しない廃棄物・・特に放射性廃棄物。結局、工業の縮小、経済の縮小が有効で確実な方法ですね。
話合いが物別れに終わっても二酸化炭素温暖化説よりもっと確実なシビアな環境問題が存在する事を世にしっかり認識して貰えれば、もっと有意義な会議になったでしょう。

>政府に対して不服従を貫き、自給経済を勝手に取り入れて正当防衛を行いましょう。

それがいい方法なのですが、グローバル資本主義は、そのような自給自足を破壊するでしょう。インディアンがキリスト教徒に滅ぼされたように・・・
 ・・・なんてブラックジョークに真面目に答えてしまいました。・・COP・・なんてそんなレベルですね。

2009/12/26 (Sat) 09:53

上々

コップの悪巧み

COPの場で何をしたいのか、見ていれば判りますが、とにかく先進国側は途上国に石油を使わせたくないというのが明らかですね。
公式にはどうあれ、石油ピーク説に基づいているのは間違いないようです。

その割には石油無駄遣いの代替エネルギーも排除できていないのは科学的無知のなせるものですね。

途上国もそんなことは知ったことじゃないという態度に一貫しているのも大したもので、まあ石油がなくなろうが、これ以上悪くはならないというところでしょうか。

*****
ご心配させてすみません。滑りはしなかったのですが、雪かきで疲れて頭が回りませんでした。
今日はすでに帰省で自宅に帰っております。しばらくはのんびりです。

2009/12/26 (Sat) 14:54

雑草Z

大げさなのに内容がないような・・

    上々さん

 実はCOP会議の内容は、テレビでも新聞でもあまり見ていません。これだけ大げさな感じで会議をやり、以前よりも遥かに着目されるようになりましたが、その内容は、期待できるものではありませんし、ときどき目にする会議の行方は、不快で見る価値を感じません。ニュース解説者やキャスターのコメントも、どうしようもないものが殆どです。

 今回の上々さんのコメントによる解説のほうが、短い文の中にCOPの本質が凝縮されていて参考になります。
 

>途上国に石油を使わせたくないというのが明らか

なのに、途上国に車を売りたいし、石油を使うプロジェクトを輸出したいのですね。そもそも、先進国がこれら途上国と呼んでいる国々に「石油」をドーピングしたのですからね。ガンガンドーピングして、今になって自分たちがドーピングで使うからお前ら控えろ・・・って感じですね。


>科学的無知のなせるもの

国際会議でこういう事が厚顔無恥に語られると言うのは、現代社会の科学も途上・・というか、似非科学、はったりがまかり通る社会であることを象徴してますね。


   ++++++++   +++++++++  +++++  +

 慣れない雪かきご苦労様です。初めての経験でしたか?
雪かきはスコップでですか?(先の平らで真っ直ぐで口の広い雪かき専用スコップ)スノーダンプでですか?
 雪国はスノーダンプが必需品ですね。エンジン付きの雪かき機は大げさすぎて必要ありませんが(笑)

 石川県の冬は、私の住んでいる福島県会津地方と共通っぽくて何となく想像付きますが、九州鹿児島の冬は石川県の11月とか3月くらいの陽気でしょうか?

  

2009/12/27 (Sun) 13:31

上々

アメリカの戦略

雑草Z様
 アメリカ政府首脳は石油の採取可能量についてかなり正確に把握しているという話もあります。
 ただし、実際に取っている政策は矛盾点がかなりありますので、眉唾の話なのかもしれませんが。

 まあ石油が乏しくなってきたとしても、現在の経済の最重要ポイントはいかに自動車を売るかにかかっているので、仕方のないところなのかもしれません。

 アメリカの政策を考えてみると、何らかの意思が一本通っていると見られます。日本を見る影も無く疲弊させたというのも目標どおりなのかもしれず、
現在中国をおだて上げているいるように見えるのも意図あってのことかもしれません。

***
九州でも鹿児島宮崎は暖かいのですが、福岡熊本は結構寒いです。それでも晴れて日が当たると一気に気温が上昇します。
真冬でも晴れてうららかな日和の時は北陸の11月くらいですね。
石川では雪がすぐに重くなってしまうのがわかりました。兼六園で樹木に雪つりをする理由もわかりました。
初めて判ったことが色々あります。

2009/12/28 (Mon) 09:53

雑草Z

石油の可採埋蔵量

    上々さん

 アメリカは政府レベルでも(石油)民間会社でも、石油の原始埋蔵量、可採埋蔵量、に関してはかなり研究していて把握しているでしょうね。・・どの位正確かは誰もわかりませんが、・・神のみぞ知る・・でしょう。
 最近もコメントで上々さんと何度か話題にしましたが、石油の裁可埋蔵量とか生産(採掘)予測なしに、二酸化炭素温暖化説による100年後の地球温暖化を語るのは、おかしな話ですね。

>日本を見る影も無く疲弊させたというのも目標どおりなのかもしれず

 そういう側面は否定できないでしょうね。属国のように扱ってきた国に経済で抜かれる事は我慢ならない事だったのでしょう。・・・でも、国の利害よりも自分達だけの利害しか考えないグローバル資本主義の多国籍企業のほうが危険ですね。 

>現在中国をおだて上げているいるように見えるのも意図あってのことかも

国策としてあり得るでしょうね。でもやはり、アメリカの利益よりも自分たちの企業利益しか考えないグローバル資本主義の多国籍企業の策略の部分も大きいでしょうね。アメリカのグローバル資本家と中国の金融資本家との癒着・・・世界秩序を破壊し、破局へ向かわせていますね。。その辺色々絡まっているでしょう。危険な連中です。

  ++++++++++   ++++++  +  +++++

>石川では雪がすぐに重くなってしまうのがわかりました。

雪国では雪が積み重なって、どんどん重くなりますね。
だから木にも雪囲いとかするんですが、山の木にはそんなことしないので、過保護かな・・と思います。家の木には雪囲いしませんでした。(・・面倒くさいだけだったりして・・笑)
 九州は雪なんてほとんど降らないのでしょうか?
・・冬タイヤ・・って使いますか?

2009/12/28 (Mon) 12:58

上々

巨大企業と破局

巨大企業がさらに巨大になっていく速度と現在の資本主義の破局とどちらが先に来るか、あるいは両方一緒に関連しながら来るのか、難しいかもしれませんが、とにかく石油価格の上昇の度合いによって違ってくるような気がします。

いくら世界制覇を目論んでいても輸送費が高騰してしまえば各地域の小さな企業が息を吹き返します。
その辺のせめぎ合いがこれから起こってくるんでしょう。

***
冬用タイヤは九州でも阿蘇や九重などの山の方では履き替えるようですが、それ以外の地方にはありません。
私も知識としては知っていたのですが実物はこの冬初めて見ました。
家内は冬はまだ釘を打ったタイヤで走っていると思い込んでいました。
それにしても本当に滑らないのには驚きました。

2009/12/29 (Tue) 10:15

雑草Z

石油が使えなくなってグローバル資本主義は崩壊

    上々さん

>巨大企業がさらに巨大になっていく速度と現在の資本主義の破局とどちらが先に来るか、あるいは両方一緒に関連しながら来るのか

 かなり相関関係があるでしょうね。正の相関と呼ぶべきか負の相関と呼ぶべきか。巨大企業の成長度とグローバル資本主義の成長度の相関関係を考えれば、きれいな相関関係でしょうね。かつては正の相関関係で成長していたのが、ある時期から正の相関関係で衰退していくでしょうね。・・先進国ではもう衰退は始っていますね。・・・現在はこの衰退を不自然な景気対策でまた成長させようと躍起になってます。・・そしてますます環境が破壊されてます。

>世界制覇を目論んでいても輸送費が高騰してしまえば各地域の小さな企業が息を吹き返します。

なるほど、面白い洞察ですね。早いところ可採石油が枯渇すればいいですね。・・・生態系がこれ以上の環境負荷に耐えられるかどうか心配です。実際可採石油の枯渇は世界に大混乱をもたらすでしょうが、必ず通らなければならない道ですし(その前に人類社会が崩壊すれば別ですが・・)可採石油が少なければ少ないほど、人類が生き残る可能性が高いですからね。
 地域の小さな企業に頑張って欲しいものです。


  ++++++++    +++++++    +++   +

 
 なるほど、冬用タイヤは九州では殆ど要らないのですね。
釘を打ったタイヤ=スパイクタイヤ  は、道路を削るという理由で(その粉も体に悪い)かなり前(・20~30年前・・)に廃止になったと思います。(笑)・・私も使った事がありません。

2009/12/29 (Tue) 15:22

上々

巨大企業戦略

雑草Z様
 巨大企業の世界戦略は現在は資金力と情報によっているように見えますが、やはり実際の物品の生産と流通がその根底にあるので、輸送費が高騰すれば難しくなると考えられます。いくらネットで情報だけが来ても物が動かせなければ仕方がないでしょう。

 ただし、悩ましいのはではいくらに上がれば良いのか(悪いのか)です。原油価格がついこの前までは1バレル20ドルといったレベルでしたが、一時100ドルを越え、現在でも下がったとは言え70ドルで推移しています。それでもさして問題がないように見えるのはよほど大量輸送の体制ができてしまっているからでしょう。
 原油価格の上昇も一本道ではありません。価格が上がれば使用量が減り、原油需要の減退から一時価格が落ち着くといったジグザグの対応をしながら、全体を見れば徐々に上がっていくという現象がでるでしょう。
 してみると結構今の状態が長く続くのかも知れません。

 エコエコの大合唱の止まらぬ間に(すぐに止まってしまいそうですが)CO2ではなく環境汚染が大敵という正論になんとか目を向けさせ、偽装エコや汚染エコを排除する動きを作り出して行かなければならないのでしょう。

***
明日あたりから北陸ではまた大雪のようです。空港の駐車場に停めて来ていますが、正月明け戻った時には雪に車が埋まっているのではと心配しています。

2009/12/30 (Wed) 08:23

雑草Z

企業の巨大化の代償と終焉

    上々さん

 巨大企業(多国籍企業)は資金力と情報によってどんどん肥大化していきましたが、確かにそれ以外に安い輸送費が重要な条件ですね。彼らは環境負荷の事などお構いなしに、環境を破壊しながら肥大化していったとも言えましょう。


>実際の物品の生産と流通がその根底にあるので、輸送費が高騰すれば難しくなると考えられます

これは期待するところですね。前回も書いたように石油の代替エネルギーはありませんから、石油の枯渇は大きな不安があるでしょうが、麻薬依存と同様に石油依存からは早く脱しなければ取り返しがつかない事になります。脱石油は人類自らの意志では難しいでしょうから可採埋蔵量は少ないほうがいいですね。
 でも、上々さんのおっしゃるようになかなか石油依存は終わらないでしょうね。


>CO2ではなく環境汚染が大敵という正論

全くもってその通りです。今回の記事の主題です。生態系の循環に欠かせないCO2がそんなに悪玉の筈がございません。


>汚染エコ

と言う表現、ここで上々さんが何気に使った言葉だと思いますが、言い得て妙ですね。エコ替え、原発、巨大風力発電・・どれも「汚染エコ」と言えましょう。


 +++++++++++ ++ +++++++ +++++++++++

当方も昨日、次からの大雪に備えて屋根から落ちて積もっていた雪を除雪しました。汗びっしょりになりました。
 熊本から石川では秋からいきなり真冬になるような感じですね。

2009/12/30 (Wed) 12:36

上々

汚染エコ

雑草Z様
 汚染エコと言う言葉、気に入ってくださったようで幸いです。著作権放棄しますので、良ければお使いください。

 こういった感覚を覚えたのは、以前にマスゴミの報道で、風力発電の巨大風車の低周波振動による周辺住民の健康被害の実態がようやく明らかになった時に、アナウンサーが「エコであるにも関わらず・・」と話していた時のことです。
 風車は風の通り道の山の稜線を狙って作っているために振動以前に莫大な植物や地層を破壊しているのは明らかなので、何をいまさらと思ったのですが。

 他にも○○エコ、××エコ、いろいろ考えて行きましょうか。

2009/12/31 (Thu) 05:50

雑草Z

××エコ

    上々さん

 今回はいつもと違って、随分朝早くからの書き込み有難う御座います。
           ***  **   *
 前回のコメントの
>汚染エコ
と共に並列に書かれていた
>偽装エコ
も、現在の似非エコ対策を上手く妙に表現した言い回しだと思います。
原発、乗り換え減税、エコ替え、エコポイント、エコキャップ、それこそテレビのエコCMの大部分でしょう。・・・というより、みんな物やサービスを売る為の「偽装」ですね。それでも本当にエコになればいいのですが、トータルで見ればさらなる環境汚染、ギャグ効果(ギャグのような逆効果)ですね。
「偽装エコ」「汚染エコ」の二つだけでも十分に現代の偽物のエコを言い得た珠玉の表現だと思います。 

2009/12/31 (Thu) 11:36

上々

エコ太り

CO2に集約した環境問題=温暖化という戦略は、どこから始まったかはともかくとして非常に上手く展開されました。
話を単純化し、するべきことは一つというように見せながら、実は色々な活動を可能にするという面があり、そこに上手く自分たちの商売を組み入れられる人々に利用され更に大きな波を作っています。

そのような波の中では槌田さんや近藤さん達が温暖化の理論的な欠陥を衝こうが、赤祖父先生達が寒冷化の危険性を唱えようが、誰も聞く耳を持たず切り捨てるだけです。

温暖化しようがしまいが、大したことにはなりそうもないのですが、とにかく環境破壊につながることと、資源エネルギーの無駄遣いになることだけは、なんとか阻止していかなければいけないでしょう。
その意味では巨大風車の建設、CO2地下貯留などはできるだけ止める方向に進めるべきでしょう。

2010/01/01 (Fri) 13:54

雑草Z

CO2対策太り

    上々さん


>CO2に集約した環境問題=温暖化という戦略

は、おそらくはじめは本当に20世紀末の世界の温暖化とCO2の量の相関関係から・・因果関係も考察してCO2温暖化脅威論が始まったのでしょう。(いわゆるホッケースティック曲線などから)
そして、それを原発推進運動などに利用して、さらに新たな産業を興すビジネスチャンスと捉えられていったのでしょうね。エネルギー供給システムなど産業構造の転換は新たな需要がどっと増えて特需を産みますからね。


>話を単純化し、するべきことは一つというように見せながら、

これは本当に酷いですね。
CO2削減を何よりも優先する・・・と言う狂った発想
他のもっとシビアな環境汚染を放置して取り返しのつかない事態を招いてしまいます。おっしゃるような

>巨大風車の建設、CO2地下貯留

をはじめ(・・費用対効果を考えれば馬鹿馬鹿しいですよね)沢山あります。原発なんて愚の真骨頂ですよね。

            *   **

 槌田敦さんや近藤邦明さんの環境問題に対するスタンスには賛同しています。CO2温暖化懐疑論も応援しています。(・・否定派ではありませんが・・)
しかしやはり、『槌田の等比級数論』は、解釈のしかたはかなり問題があるのでは・・?と言うところを指摘もしくは質問しようかと思っています。件の掲示板あたりで・・解釈の問題ですから、間違っている・・と断言する積りはありませんが
 そう言えば、上々さんは件の掲示板にいつ頃書き込まれたのですか?(番号とか・・)

2010/01/01 (Fri) 16:20

上々

温暖化

雑草Z様
 近藤さんのHPに巡り合ったのは5年ばかり前ですね。
もともとはCO2温暖化そのものについてはそれほど興味はなかったのですが、代替エネルギー開発の方向に極めて疑問を感じたのでそれを探しているうちに見つけました。
 近藤さんのところでは掲示板を設定していなかったのですが、近藤さんはじめ主要メンバーが書き込みをしている掲示板を見るようになりました。

 ちょっと本筋とは違うところで意見の食い違いがあり、書き込みはしなくなりましたが、いまだに拝見はしております。
 また、2年ほど前に石油ピーク説に出会い、石井先生の説を見ると私の知りたいこと(EPRのような)が明確に述べられているので、そちらの方に移ってしまいました。
 というわけで、温暖化するのかどうか、CO2のためかどうかというのは大きな問題点がありますが、どうでも大した影響はなさそうだという立場に至ったわけです。

 石井先生と大きな考え方の違いは、ソフトランディングがあるかどうかですね。まあ石井先生は立場上悲観的なことは言えないでしょうが。
 

2010/01/03 (Sun) 09:48

雑草Z

EPR

    上々さん

 代替エネルギーの開発に疑問を持つなんて流石ですね。
 科学者や技術者がまさかEPRが1以下のエネルギーシステムの製品を作って販売するとは思いませんでした。だから、あんな細い三枚羽の巨大な風力発電や、怪しい太陽光パネルでも、EPRは1を遥かに上回るのだろう・・くらいには漠然と思っていました。
 そんな中、20年くらい前に、複数の人がそれぞれ書いている(・・槌田敦さんも2つの記事を書いている・)『地球環境読本』を読んで、風力発電も太陽光発電もその時点では資源の無駄使いで廃棄物を増やす無用の長物である事がわかりました。・・・その後も風力、太陽光発電は、改良が加えられていきましたが、いまだにEPRもかなり怪しいですね。

>石井先生の説を見ると私の知りたいこと(EPRのような)が明確に述べられているので、そちらの方に移ってしまいました。

石井氏のHPは非常に良質ですね。これから参考にさせて頂こうと思います。ご紹介、重ね重ね有難うございます。


>温暖化するのかどうか、CO2のためかどうかというのは大きな問題点がありますが、どうでも大した影響はなさそうだという立場に至った

・・あはははっ・・・CO2温暖化説は世界で最もシビアな環境問題・・・とされていますよ。COPも開かれていますし・・対策もギャグ効果のものばかりだし・・・これぞブラックジュークを地で行ってるのでしょうか?・・・CO2温暖化が大変でも、現在の温暖化対策中心の環境対策は確実に他の環境問題を放置していますね・・・勿論CO2排出さえ減ってません・・。


>石井先生と大きな考え方の違いは、ソフトランディングがあるかどうかですね。

これは、上々さんの考え方との違い・・ということでしょうか?

2010/01/03 (Sun) 12:31

上々

地球環境読本

地球環境読本は私も読みました。あれが原点かもしれないですね。もう20年も前になりますか。
しかし、状況がさらに悪くなっていくというのはなぜなんでしょう。
結局科学者の世界が、それぞれ小さくまとまってしまい、ごく近い学会の間でも相互に批判することがないまま、気象の学会の暴走を許してしまっているのが間違いで、あとはそれにより利益を得られると判断した政治家や企業に利用され放題になっているためでしょう。

ソフトランディングについてはもちろん私の考えとしてだけですが、難しいのではと思っています。
必ずや戦争を含む大変な事態になるものと考えています。

2010/01/04 (Mon) 10:07

雑草Z

ソフトランディング・ハードランディング

    上々さん

 私はこの『地球環境読本』を読んだ時期と前後する、ベルリンの壁が崩壊して一年くらいの時期に、環境問題を研究していたドイツの学生と話をして、リサイクルなどはゴミ問題や資源問題の根本解決にはならない事、経済成長を止めなければならない事を悟りました。ドイツの学生の印象的な言葉が
"produce less" 「生産を減らせ!」
この言葉が私の環境問題に対するスタンスになり、そこから経済成長が諸悪の根源であると云う方向に進みました。
『成長の限界』シリーズを読んだのはずっと後の今から数年前です。(1972年の最初の「成長の限界」は読んでませんが・・)


私もランディングについてはかなりペシミスティックで、ソフトランディングは不可能に近いと考えています。
ハードランディングのレベルの問題でしょう。
恐慌なんて生易しいものではなくて、文明崩壊や人類の大半が滅びるに至るかも知れないと考えていました。人間の自らの意思でランディングせずに、制御不能な崩壊が始まる可能性が大だと考えていましたから・・。・・・上々さんとどちらが悲観的でしょうね?(苦笑)


・・・・でも、私の遭ったドイツの学生や成長の限界の著者たちのように私より以前に脱成長の必要性を訴えていた人もいます。 そして、この頃、【兆し】を感じる・・・脱成長が必要だと考える人々が増えてきた・・・と言う内容の記事です。
 希望も持てる・・と言う事です。人間は本来はオプティミストが多いと思います・・・・

2010/01/04 (Mon) 19:47

上々

悲観楽観

自分自身が悲観論かどうか、難しいところですが、自分や自分の家族がこのまま幸せな生活を送ることができるかどうかと言うことでは、悲観的にならざるを得ないのですが、人類がすべて滅亡するかのような観点は考えていませんので、その意味では楽観的といえるかもしれません。

例えば、今私達の書いていることを見て思い立ち、自給自足の生活になった家族が居たとして、それが日本で唯一の生残家族になれば、少しは自分の力が役立ったかもしれないとあの世で一人、(いや雑草Zさんと二人かな)自己満足に浸れるかも知れません。

状況がそこまで悪くなっていなければ良いのですが、もはや少しでも生き残る人達を増やすと言うところまで追い込まれているのかも知れません。

2010/01/04 (Mon) 21:28

雑草Z

楽観出来る間に・・

    上々さん

>自分や自分の家族がこのまま幸せな生活を送ることができるかどうかと言うことでは、悲観的にならざるを得ない

その感覚、非常によくわかります。そしてその逆にこのままの幸せがずっと続くような感じも覚えます。人間は童話「アリとキリギリス」の蟻のように、現在楽しくて大丈夫だと、その幸せが永続するような感覚になりますね。

楽観出来る間にランディングを始めたいものです。 

2010/01/04 (Mon) 23:49
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト、「経済成長信仰」と「科学技術信仰」とによって、飛行船地球号は破裂して墜落を始めるのも時間の問題。
あくせく働いて破局に向かって突き進むくらいなら猫のようにその日暮らしをする方がよっぽどいいではないですか。脱成長によってゆったり暮らすことができる社会の実現を!
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