3.11から丸3年
3年経ったのに復興が進んでいないと言われています。多額の復興予算が計上されたのに復興が進まない理由は、震災復興と殆ど関係の無いようなものに予算が使われて、肝心の被災地である岩手・宮城・東北の沿岸の復興に使われなかった事などこれまでにも色々と非難されてきました。
その中でも特に大きな無駄遣いが、原則無視の瓦礫の広域処理と除染作業だと思います。
瓦礫を処理するのにわざわざ遠くに運んで処理する必要があるのでしょうか?輸送コストで膨大な費用を使い、石油の浪費にも繋がります。そして、ただでさえ拡散してしまった放射性物質を更に拡散させます。放射性物質は拡散しないように管理するのが原則ですが、わざわざ拡散させているのです。とんでもない話です。「みんなで瓦礫を分かち合いましょう」のようなキャッチコピーまで作られました。国が運送業界等に儲けさせようとして企てた事でしょう。大きな利権が生まれています。
除染は一軒当たり、数百万円かかりました。それでも1回の除染の効果は「空間線量が1、2割減った」という程度です。屋根から壁からを消防ポンプのような高い水圧のホースで『除染』と言う名の『移染』、即ち、放射性物質を(下方に)流し落とすのです。放射性物質は地下水や河川、海まで流れ、それぞれを汚染していくのです。これまた放射性物質の拡散です。「人間が住む為なら、放射性物質の拡散もやむを得ない」と言うのならば、そのまま放置しても十分に『除染=移染』は出来ます。何故ならば日本は降水量が多いからです。一回で数百万円かけて行う除染作業よりも、一シーズンの梅雨、台風、雪のほうが遥かに『除染=移染』の効果は高いでしょう。一軒だけでは無く、地域一帯に降水をもたらして広域にわたって長い時間「除染作業」するのです。一般家屋のホットスポットである雨樋も一シーズンの梅雨や台風、冬の雪が見事に流してくれました。自分の家だけの測定ですが、一シーズンで10分の一以下のレベルまで下がりました。・・・勿論一観測例では決められませんが、国や県も、梅雨や台風、雪による『自然除染』の効果を調べて、人為的「除染作業」がそれ以上に効果が見込めるかどうかしっかり測定して、顕著な効果があれば『除染=移染』すればいいのです。
会津若松市の高校跡地の大熊町の仮庁舎には、連日中央の大手ゼネコンが除染作業の仕事の受注に来ていたのを目撃されています。大きな利権があるからでしょう。
広域瓦礫処理も除染作業も、効果の少ない事に巨額の税金を無駄に投入して、利権に群がる白アリたちに一番儲けさせていると言えるのではないでしょうか?実際に復興の為に相応の仕事をして、正当なお金を手に入れる分には文句がありませんが、自分達の利権の為に必要のない仕事を作り出して無駄な税金の使い方をして、放射能を拡散しているのですから酷い政策です。震災復興予算を食い物にしています。こんなとんでもない事を考える政治家、官僚に震災復興事業を任せるわけにはいきません。
震災復興から最後まで取り残されるのは、福島原発周辺の地域になりましょうか。仮にいま、殆どの地域の除染が出来たとしても、これからまた放射能汚染される分も無視出来ないでしょう。いまだに汚染水が漏れ、コントロールされていない福島第一原発からは放射性物質も一緒にたれ流し状態です。こんな悲惨な状況になっても、停止中の原発を再稼働しようとする政府は完全にいかれています。3.11を経ても脱原発を出来ないで、次々に再稼働させていったら、また同じような事故を起こすのではないでしょうか?原発には人類にとってまともなメリットなど無いのですから、即脱原発こそが理性的な結論です。
- 関連記事
-
-
放射性廃棄物さえ推進理由にしてしまう推進派 2015/03/17
-
3.11原発震災から4年 2015/03/11
-
原発に関するトレード・オフ関係 2014/04/17
-
原発の知識と反原発の相関性 2014/03/23
-
3.11から丸3年 2014/03/11
-
汚染水問題 2013/09/17
-
一つに絞るべき今回の衆議院選挙の争点 2012/11/23
-
論点 2012/10/11
-
深刻な原発事故はもっと早く起こるべきだった。 2012/09/23
-