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雑草の言葉

中国を助長したのは誰か?

2021/04/11
国際社会 8
 最近、アメリカを中心に、中国批判の大合唱が起こっています。香港への弾圧、チベット、内モンゴル、ウィグルなどの占領、インドなどとの国境紛争、日本やマレーシア、インドネシアの領海侵犯、南シナ海での人口島の建設・・・枚挙にいとまがありません。
 当初アフリカの国々から熱狂的に歓迎されていた中国からアフリカ諸国への援助も、今ではかなり嫌われています。「ヨーロッパ人による新植民地主義」から「中国型新植民地主義」に移行しただけ・・・とも言われるようになりました。

 中国は早晩台頭して、世界の覇権争いをするまでの大国になる事は確実だったかもしれませんが、ここまで早く、アメリカの覇権を脅かす存在になったのは何故でしょう?

 それは、資本主義圏のアメリカを中心に、ヨーロッパや日本の投資家たちの中国への投資によるところが大きいのではないでしょうか?
 20世紀終わりの頃の中国は、丁度21世紀初頭からのアフリカのように、資本家達にとっての大きな投機の場所でした。資本主義圏の投資家たちは、中国を大きなフロンティアとばかりに、どんどんと投機していきました。当時、欧米の政府はどのくらい中国を警戒していたかは分かりませんが、欧米各国や日本の政府の意向に関わらず、儲ける機会を逃さない貪欲な資本家・企業は、他に遅れを取るなとばかりに、どんどんと投資していった事でしょう。中国等共産主義圏への輸出が規制されていた製品も、お金になるならと裏で輸出していた事でしょう。
 そればかりか、中国で生産した方がコストがかからないからと、自国の工場を閉鎖して中国に進出した欧米の企業もたくさん有ります。
 アメリカを代表する大企業のアップルやテスラ社は、研究開発のほぼ全てのリソースはアメリカの本社にあり、中国では組み立てがメインに行われています。だから中国製造業はアメリカ大企業の下請けで、中国製造業はまだまだ厳しいとの見方が大きいようですが、そうでしょうか?
 アメリカ企業の組み立て工場を海外に移したために、2000年頃から、アメリカでは多くの(下請け)工場が倒産しました。製造業の中小企業のベースの層では、大量に就業機会が奪われました。
 元アメリカ大統領のトランプが、多くの海外工場をアメリカに戻そうとしたのも、これらの労働者を救うためです。
 現在、アメリカのメーカーの時価総額は全世界のメーカーの半分を占めるに至っています。そして、アップルやテスラのように中国をはじめ海外に生産の拠点をおくアメリカ企業は、アメリカの本部が一番儲かっています。しかしそれでも、決してアメリカという国が富んでいる訳では無いでしょう。僅かの経営陣・資本家が莫大なお金を儲けているだけで、アメリカ国内の格差はますます広がっています。

 現時点で中国を、アメリカの覇権を奪うところまで、強国にした大きな要因の一つは、欧米、(そして日本)など資本主義圏の企業・資本家たちでしょう。そして今になって中国の脅威を警戒し、バッシングしているわけです。

 このような事は中国だけではなく、ロシアやアラブ諸国、東南アジア諸国、アフリカ諸国、そして日本でも行われて来たわけです。ただ、中国はその人口、国土の大きさ、モチベーションなどから、覇権を脅かすまでに成長してしまった・・という事でしょう。

 現在の中国をバッシングする事は否定はしませんが、最も非難すべきは、お金第一の無節操な資本家たちでは無いでしょうか?この無節操な資本家たちを野放しにしている限り、第2、第3の中国やアラブ諸国、IS、そして深刻な環境問題が次々に起こって文明は崩壊してしまうことでしょう。

世の中の悪行の多くが、資本家たちの無節操な投資によって、直接、間接に起こっているのでは無いでしょうか?

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Comments 8

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爽風上々

中国の今後

中国がこの先世界の覇権を握るのかどうか、いろいろな問題を含み簡単な話ではありません。
中国がこれまでアメリカなどのグローバル資本の下請け製造工場として発展してきたのは間違いない事実でしょうが、その隙をついて色々な分野で自立の基盤整備も行ってきました。
ITでの状況が象徴的ですが、それだけではないでしょうし、逆にすべてで自立できるはずもありません。

中国を利用して成功してきたグローバル資本ですが、それがなぜ成功できたかと言えば中国の「共産党統治」にあるのも間違いないことです。
今でも批判の対象となっている「党統治」の強権性ですが、それがあるからこそこれまでは成功したかのように見えるとも言えます。
昨日も「アリババに罰金3000億円」というニュースが流れました。
党に逆らうと何をされるか分からないということを強調しておくことによって統制しようというのでしょうが、それがいつまでも続くかどうか、怪しいものでしょう。

このまま中国がさらに強力になっていくのかどうか。
やはり一本調子にはいかないだろうとは思います。
周囲を巻き込んだ繁栄体制というものが作れなければ、長くは続かないでしょう。

アメリカの覇権というものの、それに附いていけばかなりのおこぼれを(国全体でなくても権力者たちだけは)頂戴できたから確立できたと言えます。
それがこれからの中国に可能かどうか。

2021/04/11 (Sun) 08:41
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 中国の今後

爽風上々さん

> その隙をついて色々な分野で自立の基盤整備も行ってきました。

上手い表現ありがとうございます。この表現こそ、私がこの記事で書きたかった大きな柱です。欧米の資本家に利用されているようで、したたかに自立の基盤を築いて来たのでしょう。

一応一枚岩に見える中国の「党統治」の強権性は、アメリカ国内の色々な派閥のゴタゴタに比べれば強いと思います。(ただ、中国の派閥争いが顕著になるような事が有れば、中国も転覆する可能性もあるでしょうけれど・・)

中国共産党内で、のし上がってきた叩き上げの習近平は、トランプやバイデン、安倍や菅より遥かに賢い(悪賢い)でしょう。人格とかは置いておいて、21世紀の中国政府は出鱈目なアメリカや日本政府より「富国強兵策」(笑)は成功しています。
記事では、
>中国は早晩台頭して、世界の覇権争いをするまでの大国になる事は確実だったかもしれませんが、

と、書きはしましたが、欧米(そして日本)の投資と進出がなければ、あと10年くらいは台頭が遅れた事でしょう。その場合、覇権を握るところまではこれなかったと考えます。爽風上々さんが以前に指摘されていた、「一人っ子政策による、日本よりも激しい少子高齢化」の影響も出て来るでしょう。これからは、世界に覇権国家が現れる事なく、それこそ「多極化」して行く可能性も高いのでは無いでしょうか?覇権国家に代わって、お金持ちの巨大多国籍企業が、それぞれの国家よりも強くなって行くことに新たな危険性を感じます。

>アメリカの覇権というものの、それに附いていけばかなりのおこぼれを(国全体でなくても権力者たちだけは)頂戴できたから確立できたと言えます。それがこれからの中国に可能かどうか。

なるほど、そう言うことは言えましょう。しかし、現時点で既に中国(とロシア)はアメリカの覇権をどんどん壊して優位に立って来ています。アメリカの属国的日本では、まだあまりマスコミが情報を大々的に取り上げていないだけでしょう。例えばアフリカ国民からは嫌われるようになったとは言え、欧米に代わってアフリカでの「中国型新植民地主義」がアフリカ全体を覆っているのは、アフリカ各国の政府・実力者にはそれなりに美味しい贈り物をしているからでしょう。
「したたか」って言葉も、欧米よりも中国が一枚上になって来たと感じています。


ここでの議論では離れていましたが、
私がこの記事で主題としたかった事は、お金第一の無節操な資本家たち(巨大多国籍企業の投資家たち)が国の垣根を越えて、意図してもしなくても結果として「世界の脅威(となる国家・団体)」を作り上げて来たと言うことです。

2021/04/11 (Sun) 10:14

爽風上々

巨大多国籍企業と中国共産党は戦うのか、慣れ合うのか。

巨大多国籍企業(グローバル資本)はもはや各国の政府の統制も効かないものとなっています。
アメリカ政府すら今に始まったことではないのですが、彼らの言うがままの政策を取っていると言えるでしょう。
ただし、中国政府(共産党)がどうするのか、それはまだはっきりとはしないという情勢のようです。
前のコメントにも書きましたが、中国の巨大企業アリババに巨額の罰金を課したということが何を意味するのか。

巨大多国籍企業の悪行に制限をかけるとしたら、とても各国政府の独自の行動では不可能です。
国連でも難しいものでしょうし、ミャンマー軍の蛮行にすら何もできない現状の国連にそれを期待すらできません。

そうなると、「世界政府」のような組織ができなければ巨大多国籍企業に統制をかけることは不可能なのでしょうか。

それは「不可能」とほぼ同一の意味となるかもしれません。

そこで気になるのが「中国共産党」の行動です。
彼らは一応中国国内では大企業であっても自分たちの統制下に置くことに成功しているようです。
中国に進出しようとした巨大IT企業ともこれまでにも丁々発止の争いをしているようでした。
これがもっと発展して世界的な争いになるのかどうか。
まあ、あまり期待はできず、どうせ中国共産党も金に転んで巨大企業とお友達になるのではないかと思います。

いずれにせよ、巨大企業が世界的な覇権を握るというのはもはや既定のことのようですが、それに対してどのようなブレーキが可能か、難しい状況でしょう。

2021/04/11 (Sun) 20:33
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 巨大多国籍企業と中国共産党は戦うのか、慣れ合うのか。

爽風上々さん

アメリカや日本、イギリスやフランスのような経済が強い資本主義圏の国家は、殆ど大企業の傀儡と化しています。保守系の政党による違いは、バックにいる傀儡企業の違いでしか無いかもしれません。
一応アメリカのトランプは、そんな体制を打破しようとしたわけですが、彼自身も不動産王で大資本家でしたし、バイデンとは別の企業がバックにいた事でしょう。民主党は、バイデンではなく、バーニー・サンダースが候補になって大統領になっていたら、ある程度大企業を排除できたかもしれませんが、だからこそ大企業の支援を受けられずに候補にもなれなかったのでしょう。ちょっと菅総理に共通点のあるバイデンよりはかなり存在感もあるんですけれどね。

 話は逸れましたが、中国共産党は、ロシアと共に、現在世界で最も巨大多国籍企業をセーブできる存在だと思います。しかし、他国の国籍をとっている中国の大富豪は、多国籍企業にすり寄って行く事でしょう。普通に考えて、中国共産党員が他国の国籍を取ることは無いとは思いますが、中国共産党員の不安に付け込んで、巨大多国籍企業は中国政府の中に入り込んでいくのかも知れません。巨大多国籍企業に中国のおはこが奪われてしまうと言う事です。
 巨大多国籍企業が覇権を握ると言うことは、金権政治の究極の完成形とも言えるでしょう。それは避けたいところです。その意味では中国共産党に頑張って欲しいものです。

2021/04/11 (Sun) 22:09

guyver1092

投資

 宇野だったか小渕だったか覚えていませんが、世界一の借金王といいつつ、巨額の予算を景気対策にばらまいた首相がいましたが、それらの額のほとんどは当時の発展途上国に流れ、国内の景気は悪いままで、海外ばかり景気が良くなり、日本の国際的地位を引き下げたとの分析を読んだ記憶があります。当然、中国にも流れて日本の地位を引き下げたのでしょう。その他、最近の中国等の経済成長率がかつての日本の経済成長率を上回っているのは、当時の日本より多額の資金が流入したからだとの分析も読みました。これらの分析と一致しますので、おっしゃる通りだと思います。
 資本主義社会は、計算書類を使った思考を行いますが、これは、数年内の企業業績を考えるのには最適な思考方法なのでしょうが、お金以外の物事を思考するためのものではありませんので、計算書類的思考の盲点が現在の中国の暴走なのでしょう。
 ちなみに、現在の中国の暴走は、拡大再生産が、中国国内の大きさを超えたため、自分の領土以外を強奪しない限り成長できなくなったために強奪に走っていると考えます。やはり、資本主義等の拡大再生産主義を採る限り、人類同士の争いは宿命といってよいのでしょう。

2021/04/12 (Mon) 19:11
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 投資

guyver1092 さん
沢山の知らなかった情報教えて頂き有難う御座います。

> 最近の中国等の経済成長率がかつての日本の経済成長率を上回っているのは、当時の日本より多額の資金が流入したからだとの分析も読みました。

なるほど、あの大きな経済成長率はやはり海外からの投資の賜物だったのですね!

> 計算書類的思考の盲点が現在の中国の暴走なのでしょう。

これは、私の全く及びのつかない考え方です。  『計算書類的思考の盲点』についてもう少し具体例で教えていただけますか?

> 現在の中国の暴走は、拡大再生産が、中国国内の大きさを超えたため、自分の領土以外を強奪しない限り成長できなくなったために強奪に走っていると考えます。

この考え方も新鮮です。なるほど、これは核心を突いていると思いました。そして非常にまずい状況ですね。中国がこれからまた国内に収まることはかなり難しい事でしょうね。中国が崩壊してしまうかも知れません。

>やはり、資本主義等の拡大再生産主義を採る限り、人類同士の争いは宿命といってよいのでしょう。

そうですね。 『資本主義等の拡大再生産主義』 が諸悪の根源ですね。この記事の主題もその言葉で収束できますね。どうやればそこを脱することが出来るか非常に難しい所です。やはりそれに対する 「正当な恐怖心」の共通認識でしょうか?

2021/04/13 (Tue) 06:52

guyver1092

計算書類的思考

 計算書類的思考とは、私が勝手に言っている言葉ですが、計算書類を通じて世界を認識することです。現実は見ません。例として、東芝が傾いた時の社長は業績が思わしくないのは計算の基準が悪いからだと言って、不正経理をさせ、その不正経理で出された書類を見て安心し、実際の業績を見ていませんでした。
 本当に問題なのは、現実にある資源の枯渇等が単に資源の値上がりとしか認識できず、安い資源を世界中を駆け回って探す、代替品を研究する必要があるとの認識しか持てないことです。農業用の水資源が枯渇すれば、人類の人口に必ず大きな影響がありますが、計算書類的思考では、中国の南水北調のように、他で調達すればよいとしか認識できず、人口増加をあきらめるとの発想ができないことだと私は考えています。

2021/04/13 (Tue) 19:15
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 計算書類的思考

guyver1092 さん

なるほど、色々な具体例まであげて頂き、よく分かりました。

> 東芝が傾いた時の社長は業績が思わしくないのは計算の基準が悪いからだと言って、不正経理をさせ、その不正経理で出された書類を見て安心し、実際の業績を見ていませんでした。

この内容だけ見ると東芝の社長はかなりな間抜けですが、現実を見たくなくて逃避したい気持ちもあったからでしょうかね?

> 本当に問題なのは、現実にある資源の枯渇等が単に資源の値上がりとしか認識できず、安い資源を世界中を駆け回って探す、代替品を研究する必要があるとの認識しか持てないことです。

この類のことは世界中の経営者だけではなく、各国の政府にもよくあることでしょうね。これからの世界で「有限」「成長の限界」を感知できない人は企業や国家のトップをやっては駄目ですね。

>農業用の水資源が枯渇すれば、人類の人口に必ず大きな影響がありますが、計算書類的思考では、中国の南水北調のように、他で調達すればよいとしか認識できず、人口増加をあきらめるとの発想ができないことだと私は考えています。

この例も本質をよく表していますね。中国は一人っ子政策をやった位ですから、人口爆発の恐ろしさはよく分かっているのでしょうけれど、先のguyver1092 さんの洞察にありますように、 「拡大再生産が、中国国内の大きさを超えたため、」 人口増加策もしなければならないとしたら、世界は深刻ですね。確かに一人っ子政策もやめましたし・・・・インドや中国で人口圧やら圧政やらで、大量の難民が出るようなことがあったら世界は大混乱ですね。

2021/04/13 (Tue) 20:19
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト、「経済成長信仰」と「科学技術信仰」とによって、飛行船地球号は破裂して墜落を始めるのも時間の問題。
あくせく働いて破局に向かって突き進むくらいなら猫のようにその日暮らしをする方がよっぽどいいではないですか。脱成長によってゆったり暮らすことができる社会の実現を!
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