雑草の言葉

不合理ゆえに我信ぜず〜キリスト教

2021/10/17
思想・価値観 6
高校生の頃、『逆説』の例として
『不合理故に我信ず』
と言う言葉が辞書に載っていました。それこそ『逆説』で粋な感じがして、この表現は見て直ぐに気に入りました。瞬間的に、宗教、それもキリスト教のことだと思いました。当時から(・・今でも)宗教の知識はあまり無く、少ない知識での判断でしたが、キリスト教は矛盾だらけだから、きっとキリスト教を信じる理性のある方々の言葉だろうと思いました。仏教ではないだろうと思いました。仏教にはかなり合理性があって、あまり矛盾を感じませんでしたので・・。他の宗教の知識は全くありませんでしたので、その可能性もあるのかとも思いました。(笑)

坂下町教会
『不合理故に我信ず』
と言う言葉は感覚的にも共感を持てたのですが、それでも私はキリスト教の不合理さには容認出来ないものがありました。


 その、キリスト教の容認出来無い、耐えられ無い部分について書かせて頂きます。乏しい知識で書きますので、ご指摘があればお知らせ下さい。また、私の理解に対し、反論がある方は、キリスト教徒の方であろうとなかろうと、是非ともそこをお書き下さい。私の理解通りの宗教であるのならば、こんなに世界的に受け入れられている事が不思議に感じてしまいます。

さて先ず、最初に容認出来無い部分を揚げれば、
「信じる者は救われる:Those who believe will be saved」
です。聖書に載っている近い表現を調べてみると、

もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせたと信じるなら、あなたは救われるからです。【ローマ人への手紙10章9節】
主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。【使徒の働き16章30節】


<参考HP>
https://fortheperson.jp/study/christianity-faq/the-believer-saved/

などがありました。キリスト教の神って、なんて人間的で偏狭なのかと思います。
「善行を積んだものは救われる。」「利他の精神を持つものは救われる」のように他人の為に尽くすものが救われるとかなら分かりますが、そうではなく
「イエス・キリストの奇跡を信じ、その存在を信じる者が救われる」
なのです。
「教祖を信じれば、救われる」
と謳っているのは、カルトのような感じがします。信者を増やす為の策略のようです。イエスを信じ無い人でも救おうと言う度量の大きさは無いのでしょうか?

私には
「罪の報酬としての『死』を免れ、永遠の命を与えられるための打算としてキリストを信じなさい」と言っているように聞こえます。


 次に、意味不明で容認出来無いところは『贖罪』についてです。
「イエスが人々の罪を背負って十字架に架かった」
 と言うところです。
磔十字架3人

 罪の償いとして「損害賠償」をするのならば、罪を犯した本人ではなく、別の第三者が「賠償」することも理解できます。それでも罪の被害者は救われます。
しかし、罪の贖いが「罰」ならばおかしな話になります。別の第三者が罪を犯した者に代わって罰を受け、苦しみ、死んだとしても、その罪を犯した人の贖罪にはなら無いし、罪の犠牲になった人にとっても気持ちが収まら無いでしょう。後味が悪いだけです。
 「罰」は罪を犯した人が受けるべきであって、他の人が身代わりでその罰を受けても、意味はありませんし、罪を犯した人の「罪」が減るものでもありません。
 しかしキリスト教の考えでは、そうでもないようです。
「人々の罪が許されるためには、何らかの身代わりが必要」
と考えるようです。だから
「イエスは人々の罪が赦される為の身代わりとして、無実の罪を背負って十字架で死んだ」
と言う表現になるのでしょう。
 この考え方は私には理解できません。キリスト教徒の方々は、これをどのように理解し、納得しているのでしょうか? 

キリスト教wiki

 不合理な事でも信じる事を否定はしませんが、我田引水的なキリスト教は私には無理です。

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Comments 6

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guyver1092

カルト

 とある小説で、ローマ時代のキリスト教はカルトだったと書いてあったのを思い出しました。
 内容は、「頑固に他者の信仰を認めない。例としてローマ時代に他の宗教の教会に汚物をぶちまけて死刑になった者がキリスト教の聖人になっている」だったと思います。裏を取るために検索をかけたところ下のページを見つけました。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12212236857

 また、wikiの殉教のページには「自分たちの崇める神以外の神を認めない一神教である」とあり、ローマ帝国の方針に反抗的ではあったようです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AE%89%E6%95%99

 汚物云々を除き、カルトだったというのは正しいように思います。

 その他、ネロはキリスト教徒に弾圧者として嫌われていますが、ローマの文字は数字としても意味があり、ネロという文字を数字としてみた時、その数の合計は666となるそうです。つまり、ヨハネの黙示録でいう666の獣とはネロのことで、七つの封印を子羊が解いたら禍が起きるというのも、その当時にあった戦争や疫病、大規模インフレ等のことで、これらが起きる前に黙示録が書かれていると装い、予言の書として民衆の不安をあおった形跡があると書かれていました。
 その後、ローマの国教になった後、過去のローマ皇帝が666の獣では都合が悪く、本当に666の獣がいるということにして、これがキリスト教の悪魔の原型だそうです。
 上記は、ネットでは検索できませんでしたが、私は本当のことだと感じました。





2021/10/18 (Mon) 22:33
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: カルト

 guyver1092 さんは本当に博識ですね。今回のこのコメントを見て、私のキリスト教に対するモヤモヤは解決しました。有難う御座います。
仰るようにキリスト教はカルトだったのでしょう。私もguyver1092 さんが本当だと感じたことは本当だと思います。
>他の宗教の教会に汚物をぶちまけて死刑になった者がキリスト教の聖人になっている
>起きる前に黙示録が書かれていると装い、予言の書として民衆の不安をあおった
も事実だったかも知れませんね。
 キリスト教から派生した色々なカルトがありますが、そもそもキリスト教自体がカルトだと考えれば色々なことの辻褄が合います。
 ただ、カルトがなぜこんなに広まったのか?と言う疑念は残りそうですが、国や色々な団体が利用して大きくなったのでしょうね!?

2021/10/19 (Tue) 04:44

guyver1092

隠れキリシタン

 以前、隠れキリシタンの特集番組を見たことがあります。その中で、日本人には贖罪が理解できず、キリストが生まれた時、ヘロデ王が2歳以下の赤子をすべて殺した償いとして磔になったと聖書が書き換わってしまっていたというのを思い出しました。おそらくね日本人の基本的考え方では、理解不能な概念なのでしょうね。

 10数年以上前のロシアが最低だった頃、オウム真理教がロシアで大流行していたという記憶があります。先の見通せない暗い時代は、カルトに縋りたくなる人が増えるのでしょう。ローマ帝国では、貧民からキリスト教に改宗していったようですので、当時のローマ帝国の貧民はカルトであるキリスト教に縋ったのだと思います。
 ちなみに昨日検索したところによると、キリスト教をローマの国教にしたのは、当時ローマ帝国は分裂しており、これを統一するため、無視できないほどの大きな勢力になったキリスト教徒を取り込んで、ローマを統一しようという意図だったと書いてありました。

2021/10/19 (Tue) 21:27
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 隠れキリシタン

>日本人には贖罪が理解できず、

 隠れキリシタンになった者でさえ、私同様「贖罪」の意味は理解できなかったのですね!?「キリストが身代わりになって磔にされた」と言う不合理な「贖罪」は理解できなくて当然でしょう。逆に欧米のキリスト教徒が理解出来るとしたら、それは幼い頃からキリスト教に囲まれて「洗脳」されているからだと思います。
 本文にも書いたように「贖罪」が、損害賠償の意味であるならば、イエスが代わりに償ってくれても、「被害者」は助かりますから意味は十分にあります。しかし「贖罪」が、「苦しみを受ける」とか「死ぬ」と言う罰則ならば、罪を犯した本人が「罰」を受けなければ意味がないでしょう。これを理解しようとするならば、イエスが身代わりになって苦しんで死んだことに対し、「借り・負い目」を感じて、「自分もこれから心を入れ替えて精進する、人の為に尽くす」と言う意味でしょうか?それなら理解出来なくもないですが、やはり「他の人の罪の償いとしてイエスが身代わりで磔にされて苦しんで死んだ」と言う考え方は、理解し難いカルトだと思います。
 人間が生まれながらに持っているという「原罪」と言う概念は認めても、それぞれの人が持っていると言う「原罪」を、イエスがまとめて被って磔になったので、人々は救われた・・・って考え方は理解不能です。guyver1092 さんは理解出来るでしょうか?

>当時のローマ帝国の貧民はカルトであるキリスト教に縋ったのだと思います。

この推定に賛同します。こうやってカルト「キリスト教」が普及していったのですね。

>大きな勢力になったキリスト教徒を取り込んで、ローマを統一しようという意図

 結局はカルト「キリスト教」は政治利用されて、相互利用でお互い大きくなっていったのでしょうね。
考えてみれば、キリスト教は歴史的に政治利用されてきた宗教の代表例だと思います。
今回のguyver1092さんのコメントを読んで、更に、キリスト教がカルトだと確信しました。

2021/10/20 (Wed) 02:54

guyver1092

贖罪

 私には、理解できません。ネットを検索すると、キリスト以前のユダヤ教時代に生贄を捧げていた延長にキリストが生贄になり、キリストの血は完全なので云々というのを見つけましたが、現代の刑法的な思考ではおっしゃる様に疑問符の嵐になりますね。

 カルト宗教について特徴を調べてみました。

https://hanzaisinrigaku.net/cult/feature.html

 上記のページによると
1 絶対的な教祖がいる
2 協議に終末思想がある
3 洗脳過程がある
4 目的のためには手段を択ばない
5 拝金主義
などの特徴があるそうです。1と2は間違いなくありますね。3、4、5は、少なくとも私はないような気がします。
 結論としては、カルトだった負の遺産を背負っている宗教と考えます。

2021/10/20 (Wed) 21:14
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 贖罪

 やはり、「贖罪として、イエスが磔になった」は理性で考えれば不合理でおかしな事ですね。
>ユダヤ教時代に生贄を捧げていた延長にキリストが生贄になり、
確かにキリスト教の「贖罪」は生贄に通じるところがありますね。本文にも書きましたように
>「人々の罪が許されるためには、何らかの身代わりが必要」
と言う考え方ですね。この不合理な「生贄」の発想はまさに「カルト」だと思います。

 カルト宗教の特徴ですが、確かに1と2は間違いなくありますね。3はある程度あるのでは無いでしょうか?聖書の中や、その聖書を用いた牧師の説教は、場合によってはかなり洗脳に近いものがあるのでは?
5は、かつてそのような教会が存在したり牧師がいたと思いますが、それは個人の資質であって、キリスト教の本質では無いでしょう。・・・というか、仏教でもどの宗教でも腐敗して拝金主義になることはあるでしょう。しかしそれは一部の不届き者たちであって、その宗教に元々備わっているものでは無いですね。
4.は本来のキリスト教には無いと思います。(キリスト教の亜流のいくつかのカルトにはあるでしょう。)

>結論としては、カルトだった負の遺産を背負っている宗教

なるほどそうですね。非常に的確な分析だと思います。

2021/10/20 (Wed) 22:05
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト、「経済成長信仰」と「科学技術信仰」とによって、飛行船地球号は破裂して墜落を始めるのも時間の問題。
あくせく働いて破局に向かって突き進むくらいなら猫のようにその日暮らしをする方がよっぽどいいではないですか。脱成長によってゆったり暮らすことができる社会の実現を!
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