左翼と右翼の気質
左翼は革新を唱える進歩派、右翼は伝統を重んじる保守派というのが元来の意味でしょうか。
主義的な意味に於いては、右翼は国粋主義、民族主義、排外主義。左翼は進歩主義、革新主義・改革主義です。
社会の仕組みで言えば、右翼は自由経済の資本主義。左翼は共産主義・社会主義。です。
日本の政党は、右翼は自民党をはじめとした保守勢力。左翼は、社会・共産主義勢力です。
特に日本独特のカテゴライズでは、右翼は対米従属(これのどこが右翼なんでしょう?)、再軍備、九条改憲。対して左翼は、(反米的)中立、非武装、九条護憲 です。
以上これらのカテゴライズは、相通ずる部分もありますが、かなり大きな違いもあります。分け方によって、右翼と左翼が入れ替わる部分も出て来ます。


それらを踏まえた上で、人間の気質から考えて、どのカテゴライズがより本質的で(やや)普遍的(に近い)か考えてみました。
日本の政治的な右翼、日本の自民党員のような方々は体制派とも言えましょう。イデオロギー的な意味よりも、実質は権力のある「体制派」に強く惹かれて党員になったと言う方も多々いるでしょう。彼らがその気質のままロシアや中国に生まれていたら、素直に「体制派」の社会主義・共産主義者になっていた可能性が高いのではないでしょうか?
逆に日本の政治的な左翼、共産党員など「反体制的気質」の人がそのままの気質でロシアや中国に生まれていたら、反体制運動を行い、反共を叫んで運動していた可能性が高いのでは無いでしょうか?
イデオロギーは個人のアイデンティティに近い部分で、なかなか変わるのもではない本質的な部分と思われがちですが、実は「本質的なイデオロギー自体に共感する」と言うよりも、そのイデオロギーが置かれた環境下、立場で、どのように扱われているかによって、人はそのイデオロギーの支持・不支持を決めている部分が大きいのではないかと言う事です。
習近平やプーチンがその気質のまま日本人であったならば、日本共産党に入党するのではなく、自民党に入党していた可能性の方が高い感じがします。そして自民党のトップまで登り詰めたかも知れません。
安倍晋三や菅義偉・岸田 文雄が中国に生まれていたら、共産党員になって、党の下っ端になっていたかも知れません。(彼らの能力では上には登れないでしょう。)
一方、日本共産党の志位和夫や小池晃、田村智子が中国にいたら、中国共産党の独裁に物申していたかも知れません。
例えば天安門事件で、弾圧する政府側が、安倍、菅、岸田のような人。政府から弾圧される側が、志位、小池、田村のような人・・・の可能性が大きい・・・かも知れないと言う事です(笑)
第二次世界大戦後の右派与党の首相・吉田茂や岸信介の頃からの日本の首相は、共産主義を敵とみなしていますが、実のところ、それは彼らの信念のイデオロギーでは無く、単にアメリカに占領されて、アメリカが宗主国だったからでしょう。もしも、戦後、中国やソビエトが日本を占領していたら、吉田茂や岸信介等は、「妥当米帝」とか叫んでいた事でしょう(笑)
共産党の権力が絶対的な中国では、共産党員は共産主義に対して強力なイデオロギーを持っているかのように見えますが、(実際そう洗脳しているでしょう。)実は「体制派」であるからこその共産党員が大多数なのではないでしょうか?
逆に、 フィデル・カストロやチェ・ゲバラが中国にいたのなら、中国共産党の独裁に反対していたかも知れません。チェ・ゲバラの生まれ変わりが、体制に反対して抗議運動を起こした、天安門事件の首謀者になったのかも知れません。
「仮定」の議論を進めてもあまり意味はありませんが、
人間の本質的気質から考えた場合、右翼は「体制派」左翼は「反体制派」ということが言えると考えます。
・・なんて事を以前から考えていましたがどうでしょう?勿論、そう言う傾向があると言うだけの話で、色んな人を思い浮かべるとそうでもない場合も多々あるようです(笑)。

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